6/25 行く先

 前回はわたしの不安を書き綴ったが、今回はわたしの行く先について考えていることをまとめようと思う。
 行く先、つまり将来はどうしたいか。答えは、考えられない。
 働かねばならぬが、働けるのか。働くしかないのは分かっているが、現状から歩き出すことが出来ない。その一歩。とても近くて果てしなく遠い一歩である。どうして、その一歩が踏み出せないのか自分でも不思議なのである。
 こんなことを言っては批判を浴びるだろうが、わたしはマトモでいたくなかった。気付きたくなかった。没個性であることは知っていた。だからこそ、マトモでありたくなかった。気付きたくなかった。強がって傷つけて出来上がったのは、何も出来ない出来損ないだった。なにも成し得ない出来損ないだった。
 死にたい。
 奇死念慮は消えることはなく、いつもわたしの後ろに張り付いている。日の光を浴びる肉体から伸びた影のように、わたしに張り付いている。そして今日も、わたしを見張っている。
 全て投げ出したとて、わたしに残されているのは生のみである。生かさねばならぬのなら、働かねばならぬ。そう、理解はしているのだ。死ぬしかない。そうとも思う。死ぬ勇気がない出来損ないなのだ。薬で誤魔化し生きているが、多分もうしばらくは何も成せぬ。ガラクタのほうがマシだ。燃え滓のようになって、生きるほかない。
 そうか、もうわたしは燃え尽きたのだ。わたしの種火は消えてしまったのだ。
 わたしの行く先は、ゴミ箱だったのだ。

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