7/15(金) クロユキさんLive配信ハイライト

本記事は、クロユキさん【Twitterアカウント名:@fkuroyukix】がLive配信されている内容を切り抜き、まとめたもの+自分で調べた内容を掲載しています。

※記載内容は私の個人的な解釈であり、実際とは異なる場合があります
※リアタイ相場については割愛


➡︎たった一日で変わった米ドルの行方

CPI発表までは市場の利上げ予想値は0.75%だったが、CPIの結果が想定より悪化していたので、市場は1%利上げの可能性が高いとみて織り込みが始まった。現に、14日のUSD/JPYのチャートをみると上昇している。
しかし、15日にFRB関係者より大幅な利上げに対し消極的な発言や、FOMCでは0.75%の利上げを支持するとの発言を残しつつ、今後の指標次第ではさらなる大幅な利上げに踏み切る可能性もあると言及したことで市場予想に変化があった。
15日時点での市場織り込み度をクロユキさんが動画内でみせてくれているが、CPI発表後は1%の利上げに振れていた市場予想値も、要人発言により0.75%と1%半々の予想で割れていた。(市場織り込み度を確認できるツールは14日の記事に掲載)
この事実は相場にも顕著にあらわれており、前日の上昇の勢いは失速、緩やかに下落してはいるものの大きな方向感は失われているようだ。

現状は0.75%と1%どちらの利上げ幅が優位か不明だが、今後1%の利上げを示唆するような情報が出てくれば再びドル高に触れる可能性があるので、市場織り込み度ツールの確認やマスコミからの情報からも目が離せない。


➡︎ユーロ、ポンド、豪ドルの動向にも注目

米ドルが方向性を失っているいま、その他の通貨にも着目すると狙える相場がやってくるかもしれない。
今月21日に発表の政策金利では、欧州(ユーロ)が11年ぶりの利上げでほぼ確定、英国では首相辞任による次期首相争いや来月4日に政策金利を控えているので、今月20日発表のCPIや22日の小売上高の発表等の結果が気になる、豪州では年の後半にはインフレがピークを迎えると予想されている中、経済見通しの改定が予定される来月2日の政策金利は市場の注目を集めている。
米国ほどの影響はないが、世界的にインフレが加速している今、他国の政策金利からも目が離せない。
政策金利の判断材料となる経済指標も要チェックが必要だ。


➡︎ファンダとテクニカルの二刀流

相場は基本的に不規則に動き、未来の相場がどちらに動くかなんて誰にもわからない。しかし、ある一部分だけは似たような動きをすることがある。その時にテクニカルを組み合わせ狙いを定めるのが一般的な戦略だ。
もちろんテクニカルだけでも勝つことはできるが、ある程度テクニカルを会得して慣れてきたのなら、加えてファンダメンタル要素を取り入れていくと、さらに優位性高くエントリーできるかも知れない。
注意するのはファンダを全く勉強していない人が急に取り入れようとすると、下手をすれば真逆にいく可能性もあるので、しっかりと勉強してから相場に臨む必要がある。
ファンダとテクニカル両方を組み合わせるのであれば、ファンダで大方の方向性を確認し、テクニカルでエントリーポイントを探っていくような使い方がベストだろう。


➡︎時間帯との相性

為替市場は平日24時間取引可能だが、時間帯によって特徴があり、東京時間、ロンドン時間、NY時間と呼ばれているこの3市場で主に構成されている。
トレーダーによっては◯◯時間は負けることが多いなど、人によって様々なので、一定の期間(月単位)など時間帯別の勝率データをとり、明確な結果が出る場合は得意な時間帯に重きを置いてトレードするのも一つの戦略だ。


➡︎カウンタートレンドライン

Live配信内で、リスナーさんが自分のエントリーが適切だったかを尋ねる場面があった。この問いに対して、クロユキさんはまずカウンタートレンドラインの引き方についてアドバイス。
カウンタートレンドラインとは、大きな流れのトレンドラインに対して、逆のトレンドラインを引いて利益を取っていくテクニカルだが、下記の画像の通りリスナーさんが引いたラインはトレンドラインでなく切り上げラインを引いている。
正しくは、2点目を引くときに2波めが1波めの安値を更新してはじめてトレンドラインが引けるので、下記画像のクロユキさんが引いたラインとなる。
リスナーさんのようなラインの引き方をするときもあるが、その場合は別の根拠と併せてつかうとのこと。

カウンタートレンドラインの詳細の活用法は、クロユキさんが動画を出して下さっている。
カウンタートレンドライン|初心者でも勝てるトレンドラインの引き方・使い方・勝ち方!エントリータイミングを見極める
本当に使えるトレンドラインブレイクエントリー

USD/JPYの15分足(リスナーさんver.)
USD/JPYの15分足(クロユキさんver.)

➡︎USD/JPYは140円目指すのか?

現状では利上げ1%を確定づけるような強い判断材料が出ていないため、140円到達可能かは定かではない。
本日発表された小売売上高が市場予想0.9%を上回り、1%の結果が出たことで市場の織り込み度は利上げ1%に傾いた。この結果により一時的にドル買いの流れになるはずだったが、指標発表より30分後には市場予想が0.75%と1%で同等の数値に戻ってしまった。
(以下は、私の推測です)
小売売上高は、インフレ調整といってインフレの影響を取り除いた実質的な値ではない。今回の結果が良かったのは物価上昇が主な要因であり、実際に購入する商品数が増えた訳ではないため、市場の織り込み度に影響があったのも限定的であった可能性が高いと考える。


📌【小売売上高】

米国内で販売されている百貨店、スーパー、コンビニ等の小売・サービス業者の売上高を集計したもの。消費者が商品購入にどれだけお金を使ったかが分かるため、景気の良しあしや個人消費の動向が判断できる。米国は個人消費がGDPの約7割を占めており、他の先進国より高い傾向にある。その為、個人消費の動向が景気全体に与える影響も大きく、注目度の高い指標となっている。
特に年末のクリスマス商戦といって一年の中でも特に消費活動が活発になるとされているので、1月に発表される数値は注目を集めている。


📌【鉱工業生産指数】

鉱工業部門の生産活動状況を数値化したもので、景気の動きと密接な関係を持っておりGDPの推移と相関性がある。また、3ヶ月に1度しか発表されないGDPと異なり月ごとに発表されるため、速報性に優れている。
今回は、予想値0.1%に対し結果は-0.2%と悪化していた。原因としては、FRBによる金利引き上げが製造業にダメージを与えているでのはないかと考えられる。


📌【ミシガン大学消費者信頼感指数】

ミシガン大学の調査研究センターが約500人へアンケート調査を実施し、毎月発表する消費者の観点から米国経済の健全性を図る指標である。60%への調査結果を速報値として10日頃に発表し、最終結果である確報値は月末に発表している。
予想値49.9%に対し、結果は51.1%とやや上昇をみせたものの、過去1ヶ月間のガソリン価格の急落を背景にインフレ期待は低下した。
インフレ期待とは、いまではなく将来に対して国民がどう思っているか?であり、物価の安定を目標としているFRB側からすれば、インフレ期待が強まれば利上げの対策を真剣に考えねばならない。
しかし、今回の結果で期待インフレは低下している事実があるため、急速な利上げの必要性が薄まり、0.75%の利上げが優勢になっているようだ。