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何のためにプログラミングを学ぶのか? Edtech企業で働く母の立場で思うこと

こんにちは!ライフイズテックのサービス開発部でカリキュラム制作を担当しているないとうさおりです。

我が家には小学1年生の娘がいるのですが、私がこういう仕事をしているからか、最近「プログラミングを習いたい」と言うようになりました。

(ちなみに、娘は私の仕事について、「家にいて、パソコンでプログラミングとかして、ネコのゲームとかを作ってる」と吹聴して回っているようです…。昨年度まで担当していた、ライフイズテックレッスンのことを言っているのだと思われます。)

ネコのゲーム(?)ことライフイズテックレッスン

今回は、Edtech企業で働く母の立場で、娘がプログラミングに興味を持ち始めた経緯から、「そもそも何のためにプログラミングを学ぶんだろう?」といったことについて、思うことをつらつらと書きたいと思います。

きっかけ

娘が最初にプログラミングに興味を持ち始めたのは、私がライフイズテックに転職したのとちょうど同じ頃、保育園の年長さんになった頃だったと思います。
現代っ子なので、もともとスマホやタブレットは大好き。
「プログラミング」という言葉を知った直接のきっかけは思い出せないのですが、テレビや動画で観たのか、私が唆したのか…?とにかく「自分でもやってみたい」と言うようになりました。

何から手をつければ良いのかよく分からないながらも、まずは気軽に始められそうなビジュアルプログラミングのViscuitScratch、ゲーム形式でプログラムの基礎を学ぶアルゴロジックなどを、いくつか一緒に試してみることに。

その中で、結局一番ハマったのはScratchでした。
公式サイトやYouTubeで見つけたお手本通りにゲームを作っていただけなのですが、「ゲームを自分で作ることができる」ということが何より新鮮だったようです。

やっているうちに、ゲームの難易度やキャラクターの動きを自分流にアレンジしたいという意欲も、少しずつですが芽生えてきました。

習い事としてのプログラミング

そうは言いつつも、自分で継続的に学び続けるのはなかなか難しく…。
娘と私の双方の気が向いたときにだけ細々と楽しんでいたのですが、近所にいくつかプログラミング教室があることを知った娘が、習ってみたいと言い出しました。

鉄は熱いうちに打て(気が変わってしまう前に…!)ということで、早速情報を集めてみると、小学生向けのプログラミング教室は、大きく分けて以下の2つのタイプがあることがわかりました。

① ロボットプログラミングがメインの教室
② ゲーム制作がメインの教室

(本当にざっくりな区分です。両方の良さを取り入れた教室、どちらとも異なる特徴をもつ教室など、本当はもっといろいろあると思います…!)

①のタイプでは、授業の前半はロボットの工作をして、後半はそのロボットを動かすプログラムを作るというのが一般的な流れのようです。
②のタイプでは、基本的にはずっとタブレットやパソコンを使って、ゲーム制作を通してプログラミングのスキルを学んでいきます。このタイプの教室は、学習塾グループが運営していることが多いようです。

娘はブロックや工作も好きではあるものの、すごくハマっているというほどではなく、ゲーム制作には興味があるようなので、②の方が向いていそうかな?(あとは単純に、プログラミングを習いたいなら、1コマの半分の時間を工作にあてるのは、ちょっともったいないのでは…?)などと思いつつも、せっかくの機会なので、それぞれのタイプの教室を1箇所ずつ見学してみることにしました。

2つのタイプの教室を見学

🤖 ロボットプログラミングがメインのA教室

【授業スタイル】
・少人数のグループ指導
・学年・経験別にクラスを分けている
・メインターゲットは幼児から小学校高学年?
・前半はレゴのロボットを組み立て、後半はプログラミングをしてロボットを動かす

【印象的だったこと】
・毎回のテーマが明確にあり、学校の授業のようにその日の活動につながる発問から導入していた
・ロボットを動かす場面では、放っておくと「遊び」に夢中になってしまって「思考」が伴わなくなりそうだが、予想を立ててからプログラムを実行することを先生が上手に促していた
・「ロボットを机の端から端まで動かすためには、「進む」動作を何回繰り返したらちょうどよいだろう?」というように、量感や空間認識能力を育てることを意識した声掛けが多かった

【娘の感想】
・ロボットがうまく作れて嬉しかった
・ロボットを動かすのが楽しかった
・体験授業では自分一人だけだったけど、他の子と一緒に何かやるのは緊張する

🎮 ゲーム制作がメインのB教室

【授業スタイル】
・学習塾のブースを使った個別指導
・小1から受講できるものの、メインターゲットは小学校中学年以上?
・授業のはじめに、タイピング練習がある
・初心者は、先述のアルゴロジックのようなゲームを通じてプログラムの基礎を学ぶ
・学習が進むと、オリジナルのゲーム制作を進めることができる
・自宅でも学習し、つまずいたところを教室で解決するのが基本の流れ

【印象的だったこと】
教材の完成度が高く、プログラミングの基礎をスモールステップで学んでいけるように設計されている
・先生は「すごい!」「できたね!」などの声掛けを丁寧にしていて、1つずつできることが増えていく実感が得られそう
・プログラムの基礎を学ぶゲームでは、最小の手数でゴールして高得点を取るにはどうすればよいか、思考を促していた

【娘の感想】
・タイピングのゲームが面白かった
・先生とマンツーマンなのが良い

決め手になったポイント

実際に見学してみると、それぞれの教室の特徴がいろいろと見えてきました。
習い事として通うことを考えたとき、親の立場では、以下の2つのポイントを特に大事にしたいと考えました。

①「プログラミングって楽しい、面白い」という気持ちを持ち続けてほしい
② プログラミングのスキルそのものだけでなく、他の学びの基礎になる姿勢や好奇心を身につけてほしい

(2つと言いつつ、かなり欲張りです…!)

①について、A教室の「目の前にあるモノ(ロボット)を、プログラムで動かす」という体験のインパクトは想像以上に大きく、意図した動きをさせるために試行錯誤をするモチベーションにつながりやすいと感じました。

一方で、B教室の先生が意識して声掛けしていた「最小の手数でゴールして高得点を取ろう!」というポイントは、それがプログラミングの醍醐味ではあるものの、娘はまだピンと来ていない様子で、ゲームで高得点を取ることをモチベーションにつなげるのは難しそうだと感じました。
また、自宅での学習を前提としていることも、後々負担になりそうだと懸念しました。

②について、A教室の先生が予想を立ててからプログラムを実行することを促していたのが、すごくいいなと感じました。
また、前職で算数の教材制作をしていた身としては、小学校低学年のうちに量感や空間認識能力を養うことは、今後の学習の土台になるだろうと感じました。
(これは教室のタイプの違いというより、担当される先生のスキルによるところも大きいポイントだと思います。)

そんなことをあれやこれやと考えて、娘本人とも相談の上、ロボットプログラミングがメインのA教室に通うことに決めました。
もちろん、今後娘の興味や関心がはっきりしてきて、「もっと本格的にプログラミングのスキルを学びたい」となったときには、通う教室を見直す可能性も大いにあります!

何のためにプログラミングを学ぶのか

改めて考えてみると、プログラミングを通して学べることは本当にたくさんあります。

・身の回りにあふれている「ブラックボックス」の内側に興味を持つこと
・「仮説を立てて、試してみて、改善する」という学びのプロセスを実体験すること
・何かやってみたいことや解決したい課題があるとき、「自分で作ってみよう」という選択肢を持てること

もちろん、どれも一朝一夕で身につくことではないし、成果が目に見えてわかることばかりでもありません。

それでも、せっせと種を蒔いては水をやり、いつか芽が出る日まで長い目で見守っていければいいな、と思う今日この頃です。


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