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最近の気付き(日本語とM-1)


「マジでヤバい」とか「死ぬほど凄い」みたいな、褒めるときの強調ワードの"度合い"のインフレってもう、来るとこまで来てませんか? 


特に「ヤバい」という、全方位カバーできる汎用性100%のヤバ形容詞(笑)が爆誕し、しかもそれが前後の文脈によってでしか存在のベクトルを判別できない、いわば無意味ワードに堕ちてしまっている。


元々かなり強い危機感を表していた「ヤバい」という形容詞を、更に強調することが普通になってしまったのが、強調のインフレの元凶なんじゃないかな〜と、全然データとかも何も無いなりに思ったりもしています。

また、「ヤバい」に代表される日本語の画一化も心配ですね。
「ヤバい」以外に気になる事例は、「感謝しかない」です。スポーツ選手とかが良く言いますよね、「応援してくださったサポーターの皆様には、感謝しかありません」。


ホントかい?と思いませんか?


あなたがサポーターに感じたことは本当に感謝しかないのか?
野次への苛立ち、グッズ転売への戦慄、ファンレターへの感動、誹謗中傷への悲しみは感じてこなかったのか?
あなたは全て省略しているのではないか?
というか、そもそも思い出そうともしていないのではないか?

「感謝しかない」のではなく、「とりあえず感謝はしててそれ以外はん〜なんかあんまわかんな〜い」が正しいんじゃないでしょうか??そしてそれにはやっぱり、日本語の画一化による語彙力の低下がかなり影響していると思うんですよね。

※「奥さんの好きなところは?」と聞かれたときに「全部です」って回答する夫にも同じような違和感を覚えます。それじゃ何も答えてないのと一緒だ!



けっこう話が逸れましたが、何が言いたかったのかというと、例えば誰かを褒めるときのワードの強調の"度合い"みたいなものが形骸化してしまったせいで、素直にいいと思ったものを褒めようとすると「普通に感動しました」みたいに「普通」が出てきてしまいません?
これって結構面白いな〜と思ったんです。


まるで上方のしゃべくりが逆に評価されつつある最新のM-1グランプリみたいじゃないですか?

2023年はヤバい芸人がヤバいくらい出てきてマジでヤバい大会になったらヤバいですね。あーヤッバ、こんなマジでヤバい大会を戦うヤバい数のヤバい芸人の皆さんにはマジでヤバいくらい尊敬しかないです。ヤバい。

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