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正しいことを言ってもハラスメントになってしまうジレンマ

今週は私も業務指導に関わっている方が、メンタル寸前までいっているという事があり、本当にこの問題は難しいなと思ったことを書こうと思います。


ミスを直す行動をしてほしいだけ

この方は一部私も業務指導をしていたこともあり、どういう状態かはわかっていました。
年齢も私と同世代くらいなので、経験もあるのですが基本的なことができていませんでした。

ある書類をシステムに入力するというところまでは良いのですが、入力ミスがあるかどうかを確認せずに提出することが多く、いつも私はイライラしながら(多分)「内容の理解ができていないことは今は構いません。でも入力したものが正しく入力されているかどうかのチェックをするところまでは○○さんの責任においてやってから提出してください。入社したばかりの若い子ではないのですから、言われなくてもやってほしいです」と言っていました。

こんな調子なので他の仕事もミスは多かったというのは聞いていました。
私の注意の仕方がいけなかったのでしょうか?

実際にはこの方の現場の社員や上司の指摘の仕方が「怖い」ということだったようです。

そもそもパワハラの定義は?

そもそもパワーハラスメントの定義は上記のイラストのように定義されています。ハラスメントの防止は中小企業にも求められています。

自分はそんなつもりではなくても、相手がパワハラだと思えばパワハラになってしまうというところがツライところでもあり、上司が何も言えなくなってしまうという問題を抱えています。

今回のケースはどれに当たるのだろうと考えたのですが、該当するものがなく、強いて言えば「精神的な攻撃」なのかなと思いました。

自分が人からどう見られているかは自分ではわからない

先ほどの「怖い」と言われてしまった女子社員が相談に来ました。

「私は○○さんに気をつかって話しているのですが、怖いととられてしまってどうしたらいいんだろう」ということでした。

彼女の感情が表に出てしまうところは前から言われており、何が起こっていたかは想像できました。

彼女の話では、彼女の上司である課長とこの方の対応を目の前で見ていたそうです。そこで私はその対応はどう見えたのか聞いてみました。

「怖かったです」

しかしこの課長も、提出する前にミスがないかどうかを確認してから持ってくるように言っているだけなんです。
ただし、書類を手渡しするのではなく机の上に投げたそうです。実際、この課長は他にもそういう行動をすることは聞いていたので容易に想像できました。

お互いにチェックしあうしかない

彼女には課長と同じだということを伝えました。自分たちは正しいと思って話したり行動しているけど、相手がどう見ているかは人によって違う。自分の正しさが相手の正しさと同じというわけではないと話しました。

これを改善しようと思うなら周りの人に、「怖い」と思われる言動が出たら指摘してもらって、自分たちなりに修正していくしかないのではないかと思います。

そして自分を客観的に見て「周りからそう見られている自分」を振返ってみるのもいいかもしれません。

お互いに今のはNGだよと言い合えるためには「心理的安全性」が必要です。

いくらチェックしあうと言っても、「怖いなんて言って自分も嫌われたり、怒られたりしたらいやだな」と感じてしまったら、何も進みません。お互いの感じ方の違いを受け入れるのはしんどいことですが、それをやる目的は何でしょうか?

自分たちの働く環境を自分たちで良いものにする

たぶんこれなんだと思います。その実現のために耳の痛いことも言い合える素敵な職場になってほしいと思いました。

私もこの方への指導方法を少し変化させてみました。
この問題で色々な人の相談にのったのですが、これで良かったのかなと思っていましたが、これは私にしかできないことなんだと思うことにしました。


それにしてもこういうチームをまとめるリーダーって大変だなとあらためて思いました。前回のブログでも紹介しましたが、チームビルディングの師匠である石見さんが本を出版することになりました。

その名も

「最強のチームビルディング技術が身につくレベル別課長養成講座」

チームづくりの実践的なノウハウも詰まって、おまけ?もつくみたいです。

大都市部では書店にも置かれるようです(ちなみに我が地元神奈川は対象にはなっておりません(涙))が、現在Amazonで予約受付中です。ちなみに新着予約で№1まできたとか・・・。


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