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広州寝台列車の旅 ~その2~

中国の寝台列車体験の続き。

広州寝台列車の旅 ~その1~でご紹介したように、寝台列車(硬ベッド)には上・中・下段の3種類があります。

私が体験した上段ベッドはどんなものだったかというと・・

電車の網棚と同じくらいの高さにあるベッドで、そこまでベッドの端に取り付けられているはしごで垂直に登ります。

上段ベッドは天井がすぐそばに迫っているので(成人男性がやっと寝返りがうてるくらいの高さしかない)、はしごから直接ベッドに移動することができませんでした。

そこで通路を挟んだ向かい側に網棚(スーツケースなどをおけるまあまあ頑丈そうなやつ)にいったん腰掛け(たぶん禁止行為な気がする)、そこから水平に身を伸ばしベッドに身を滑り込ませます。

一歩間違えると落下の危険がある危険な道のりです。でも仕方ない。かなり全身の筋肉を使います。絶対に高齢者は無理なやつや。

夜寝ぼけ眼でトイレに行くのは危険であると判断し、極力水分は控えることにしました。

ベッドに座ってお茶することもできないので、もう寝るしかないか・・と思い布団をかぶって寝ることにしたのですが、20:30~21:30まで大音量でラジオが流れてきました。寝れない・・

天井に設置されているであろう音響設備のすぐ近くに上段ベッドは設置されているので、かなりうるさいです。

ようやくラジオ放送から解放され、眠りにつくことができました。

硬ベッドといっても、ちょっとした弾力のあるマット+清潔なシーツ・薄手の掛け布団・枕がセットされていたので、眠るのに不自由はありませんでした。

翌朝広州に到着!ラジオ放送以降は思っていたより眠れたので体の疲れはあまりありません。

普段、島暮らしで人の多さにあまり慣れていないので、広州の近代的な雰囲気・人の多さに少々緊張しました。

広州駅からタクシーで10分弱で広州日本領事館に到着。おしゃれなビルの一室でした。お昼前に手続きはスムーズに終わり、あとは夕方の電車の時間まで観光でもして帰るか!ということになりました。

広州在住の知り合いに教えてもらったおすすめの店で飲茶を堪能。飲茶と言えば香港かなと思っていたのですが、言われてみると広州も本場ですよね。

お店の入口は2階にあり目立たないのですが、中は外から想像できないほど広く、2階建てになっており、千と千尋に出てくる湯屋のような雰囲気。

昼少し早めの時間に入ってもすでにほぼ満席でした。人気店だけあって値段はリーズナブル・味もかなりおいしかったです。店員さんのサービスもよし。

さあ、帰りの寝台列車に乗る時間です。今回は中段のベッドが取れたので少し安心です。やはり座れるだけの高さはありませんでした。

ちなみに・・
下段はどんな感じかというと。
下段だけはベッドで座れるだけの高さが確保されており、はしごに登らなくてもベッドに入ることができます。しかしここで中国ならでは現象が発生します。

知らない人がよっこいしょって腰掛けてたりするんですよね。ただ休憩したい人とか、暇だからおしゃべり相手探しているおじいちゃんとか。

なので、身体的には一番休まる場所なんですが、自分のテリトリーが侵されないかいつも警戒してないといけないので精神的にはきついです。

大部分の日本人には向いていないと思う。。

帰りもまあまあ寝れたんですが、しんどかったのはトイレ。

我が中国生活約10年N0、1の汚さでした。(ここでは書きません・・)

あと、隣のブースの若い女性が寝られなかったらしく、夜中2時半から私のベッドのすぐそばの席で即席ラーメンを食べ、普通のボリュームでおしゃべりを始めるという。結局朝7時の到着までしゃべってました。
怒りを覚えましたが・・ぐっと我慢。

朝、海南に到着してから1時間くらい待たされました。何のアナウンスもなかったので、まあいいかとスマホをいじりながらおとなしく待っていたのですが、どうも入境検査で時間がかかっていたようです。

私も夫も駅から出るまでに、どこに行ったのか、海南ではどこに住んでいるのか、職業は何かなど聞かれ、最後はうそをついていませんよの指紋まで取られました。計20分ほどかかりました。

コロナ対策の一環のようですね。少々時間はかかりましたが、安全第一、大事なことです。

そんなこんなで人生初・寝台列車の旅が終わりました。私はまあまあ眠ることができたので、また利用してもいいかなと思ったのですが、夫の感想は「もう無理!」だそうです。

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