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やる気の出ないときは、無計画のふりをする。

「絶対に失敗しない計画は何だと思う?無計画だ。」
(映画『パラサイト 半地下の家族』より)

やる気の出ないときは、いつもこの言葉を思い出す。

これは、どうにもならない韓国社会の貧困から家族ともども抜け出せない父親が息子に語る冒頭のセリフなのだが、なぜか一番印象的で、たびたび思い出す。この父親は賢いとすら思う。たしかに、なにも計画しなければ、計画通りいかなかったからといって、がっかりすることも無いはずである。

どうせ、うまくいかないし。
やる気が出ないから、今日はやめておこう。
そう思ってしまう日は、実はこの大学院生生活、少なくもない。
今日の計画も特にない。
なんとなく一日を過ごして終了。


これは結構危ない。
大学院生生活、周りに誰もいなければ、何も起きないし、何も言われない。
すなわち、落ちるところまで落ちるのである。


私は東大に入る前に一年間宅浪のような生活をしているので、「何もない生活」にある程度の慣れはある。むしろ、今思い返すと、出題範囲の決まっている東大入試のほうが、やるべきことが限定されていた分、同じことを繰り返すだけでレベルアップしていくことができた。


しかし、今私がやっている大学院生というのは、これといった課題も、出題範囲もない。与えられた目標も特にない(もちろん論文をたくさん書くことは目下の課題であるが)。


無計画は絶対に失敗しないけど、本当にそれでいいのだろうか?



そう思って、日々のルーティンは決めている。計画ではない。毎日やる気を出さなくても済むように、朝食のときは新聞に目を通し、食べ終わったら難しくて分厚い本を読む。うとうとしているときじゃないと、とても集中力が持たないからだ。日中にでも読んだら、難解ですぐに逃げ出したくなってしまう。

そう思って、20年後になりたい姿とかは考える。50歳近くになって、自分はどうしていたいか?ひとりで朝起きて朝食を済ませ、本を読み、論文を読み、モノを書きー今の生活をそのままそっくり続けていたいとも思わないから、ある程度の理想だけはもっている。それでも、今のところ無計画である。そろそろ3月も折り返し、次の計画を立てないと。

#映画にまつわる思い出

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