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人を傷つける欲望を観察できる小説

春のこわいものはそんな小説といえる。

彼女の文章によって
人の性悪さとか暴力性が暴かれていく様子を
観察するのが好きだ。
ある種の清々しさを感じるし、安堵する。

たぶん、私はどちらかと言うと性悪説を信じるからだ。

みんな現実社会ではいい人を演じるけど、
演じるというか、本当は持っている負の感情を隠して生きていると思っている。

職場にいる怠惰すぎる人、
電車内とか、バス停とか、態度がでかい人とか
心の中で私はめちゃくちゃ罵倒する。
私はブッダのように全て受け止める広い心は持ってないから、イラっとしやすい。

炎上したユーチューブのコメ欄、
有名人の悪事を取り上げる配信者、
そしてそのコメ欄とか見ると
本当に人間って気持ち悪いなって思う。

本人達は悪いことを悪いと判断して
罰しているだけだというけれど、
それは自分の行動を正当化しているだけであって、
吊し上げていじめているだけだから。
成功者が堕ちていくのに加担するのを
楽しんでいるようにしか見えない。

でも現実社会では、
その性悪さを隠してて怖い。

でもその性悪さは自分を守るため、
生きていくためにやっているのかもしれない。
そう言う人たちこそ、
現実社会でめちゃくちゃ自分を犠牲にしているかもしれない。
我慢して頑張っている。
だけどなかなか報われない。
そんな我慢をしなくても成功している人を見ると
自分が間違っているように感じて、自分を責める。
でも自分を責め始めたら、
生存するためのパワーというか
生きる気力というものが削がれていくから、
他人を責めることで、自分を救ってるのかもしれない。

そう考えると人の性悪さは、
自分を守るための感情と思ったら、
人間、そこまでクソ野郎じゃないって思えた。
、、、話の帰着点がおかしいな笑


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