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本にまつわるアプローチを通じて地域を活性化できるのか?

このたび、新しい働き方LAB 4期研究員として選定していただき、半年間活動させていただくことになりました。
静岡県掛川市にある『ポートカケガワ』という拠点が発行するフリーペーパー『kakezine vol.2』と、そのスペースに新たに設置する『まちの図書室』について、半年後に設定したゴールに向けて邁進させていただきます。
よろしくお願いいたします。

新しい働き方LABとはどんな取り組みなのか?
詳しくは以下をご覧ください。


実験の目的と背景

今回この試みに参加させていただけることになった経緯について。

私はデザイン事務所2社を経てから約10年間、フリーランスで雑誌のレイアウトや本の装丁・ブックデザインの仕事をしてきました。
本や雑誌のデザインというのは広告やポスターほど顕在的なインパクトはなく、はっきり言って地味ですが、「ページをめくる」というZ軸が加わることで、映画や音楽のように立体的なアプローチができるアドバンテージがあると思っています。
ボクシングでいうジャブくらいの効力かも知れませんが、ちりも積もればいずれは人の心を動かす動力になるかも知れない!……と、そんな立派な志の元にこの仕事を続けてきたわけではないんですが、本という媒体の可能性については一般の人よりも期待して生きている節はあります。
普段から仕事ではこうした方が良いという提案はもちろんさせていただくのですが、クライアントの要望を最優先に、という信念を持ってやらせていただいているので、純粋に楽しんでデザインをする機会は少ないかも知れません。

思う存分楽しみながらデザインしたい

会社員時代に、某企業の発行するフリーペーパーのデザインをしていたことがあります。
多忙を極めて疲弊していたので、「宣伝のためにスポンサーに忖度する記事をデザインし、無料で配布されるのでたぶん簡単に捨てられる、こんなもののために私はなぜ睡眠時間を削って働いているんだろう……」と、腐りまくっていました。
フリーペーパーの根本の仕組みというのは変わらないと思いますが、動くお金が大きい分横暴な注文を聞かざるをえないことが多く、しかもその結果を直接実感できないということも大きな要因だったと思います(製作するだけに徹していた)。
自分の好きなことを仕事にしているにも関わらず、葛藤のやまない日々が続きました。
私は何のためにこの仕事をやっているんだろう…

それからもめげずに仕事を続け、幾年が過ぎてフリーランスになってから、地方再生の事業に興味を持つようになりました。
東京に人口や人々の意識が集中する現状で、もっと地方の素晴らしい文化や土地に焦点を当てて、血液を循環させることが持続可能な未来に向けて必要だと思ったからです。
実際に出版社と組んで地方の広報誌やフリーペーパーのコンペに何度か参加しました。
でも実際には地方にも利権が幅を利かせていて、地元の企業との癒着を感じさせる出来レースというのが少なくなく、絶望しました。

そんな経緯があって、今回こちらの募集にたどり着いた時に(締め切りギリギリだったんですが)、自分のやりたいことをやらせてもらえそう!と、すぐさま応募に踏み切りました。

読書が好きな子供たちを増やす=世界平和?

私の初めての読書体験の記憶は、小学校3年生に遡ります。
私の通っていた小学校では3年生から図書室が開放される規則でした。
内向的な子供だったので、本を読んだり絵を描いたり、インドアで過ごす時間が多かったことを覚えています。
小さい頃の読書経験は人格形成に大きな影響を与えると思っておりまして、今となっては、本に集中する時間が多かったことは財産だと思っています。
つまり、読書は人生を豊かにすると信じています。
今の時代は手軽にネットで色んな体験ができるのでつい受け身になりがちですが、「本を読む」という能動的な経験が、想像力や発想力を動かす力になると思うのです。
読書によって考える力が豊かな子供が増えれば、いつか世界平和につながるアイデアが生まれるかも!
と、いうのは極端な結果論ではありますが、読書は人間にとって良い影響を与える習慣であることは間違いないと信じているわけです。
小さな地方の街の1000冊の本が、めぐりめぐっていつかワンチャン世界平和に繋がる可能性もあるかも知れないとなれば、こりゃやってみるっきゃないですよね!

検証したいこと

  • kakezine vol.2』の製作に関しては、しがらみのない中で(やらせていただける限り)自分のやりたいデザインをしてみて、どれだけ自分の内側と外側に反響がうかがえるのか、試してみたいです。そしてちゃんとビジネスとして続けられるモデルを構築できるのか。

  • まちの図書室』に関しては、幼い頃に私自身が実際に影響を受けた本を蔵書リストに加えて欲しいです。結果らしい結果というのは長い目で見ないと検証できませんが、それを読んだ子供たちの人生にもなにかしらの影響を与えてくれることを願うばかりです。

活動の概要 about 『kakezine』

フローの構築

今までの経験を踏まえて、効率的なフローを提供してより良い製作物の作成に貢献できればと思っています。

  1. 判型(A5)から最適な級数(文字の大きさ)のフォーマットの作成、表紙のデザイン案など、自分の『kakezine vol.2』のアイデアをまとめた企画書を作って発表する

  2. 企画出し(企画会議)

  3. ページ数の割り出し、台割り(目次)作り、担当割り振り、スケジュール出し

  4. 撮影ラフ(こんな写真を撮ってきて欲しいな〜)出し、文字数先割り(このページ数ならテキストはこのくらい書いて欲しいな〜)出し

  5. 取材・ライティング期間

  6. 初校出し、校正(要所にチェック出し)

  7. 再校出し、校正

  8. 校了

  9. 入稿

  10. 配本

配布場所の拡大

『ポートカケガワ』という場所をもっと外側に向けて拡められれば良いと思います。
近隣の駅や、人の集まる商店街など。
私は東京に住んでいるので、都内ではSpace Utility TOKYOさんに置いてもらうようお願いしようと思っています。
https://www.space-utility.com/

広告を載せてスポンサーを募る

今後持続してリリースしていくために、スポンサーの確保は重要と考えます。
金銭面の問題というよりも、地元の店舗や企業と一緒に、「みんなで作っている」という意識の共有はとても大事だと思います。
ひとつの施設から発信する、まちおこしのモデルが作れたらいいなと思います。

活動の概要 about 『まちの図書室』

本棚の設計と配置

設計については門外漢なので、実際に本棚組み立て要員で参加できればと思っています。
実は家の机や棚など、簡単なDIY経験はあるので、ある程度は貢献できるのではないかと思います。

蔵書について

目標は約1000冊と聞いているので、クラファンで募ったタイトルで埋められなかった分はどしどし提案していきたいです。
引き出しはたくさんあるので今から楽しみで仕方ありません。

アウトプット・成果

成果が数字で明確に出るようなコンテンツではないので、進捗をこちらのnoteにアウトプットしようと思っています。
(と言いつつnoteも初めてなので、まだ勝手がわかっておりませんが)
SNSが苦手なので、リアルタイムでFBやインスタを更新することはあまりできないと思いますが、できるだけがんばりたいです。


計画書は以上になります。
日頃のデスクワークの反動で、好奇心と趣味は増え続けて止まりません。
今年はフットワークを軽くを目標に、こちらの取り組みも頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。


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