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伊藤真の法学入門

 kindle unlimitedに入っているので、定額読み放題でいろんな本が読める。自分の興味ない分野の本もノーリスクで積読ができるのが良い。気が向いた時に読めば元がとれて、つまらなかったらやめれば良い。

伊藤真の法学入門


 大学の授業で一度も「法学」を学んだことがなく、精々新聞やテレビで見かける程度で法学がどんなものなのか全くわからなかった。六法全書の六法がなんなのかさえ知らなかった。がこれを読んで、法学がただ法律の条文を暗記して、機械的に当てはめていくものとは違うことがわかった。

 司法試験予備校の有名な先生が書いたものでとてもわかりやすくて、読むのが苦痛ではない。しかも難しそうな内容なので読んでいて賢くなった気がする。
 
 自分的にはいろんな本を読むし、新聞も読んでいるから法学の知識はあるはずだと思っていたけれど、この本を読んでそれがただの過大評価だということが発覚した。法学の初歩の知識があるかないかで政治の議論の捉え方が全然違ってきた。

 また、法律がどんな流れで、どんな思想を持って作られてきたか、という話が出てくるがそこで世界史で習ったことがたくさん出てきた。昔の人が目指した理念はどんなきっかけでどんな努力を持って、それが現代社会において実現しているのかが、歴史を通して、身をもって分かったような気がする。これが歴史を学ぶ一つの意義なのかなとも思った。

 法学についての知識が全くなくても、kindle unlimitedに入っていて時間があるなら興味がなくても読んでみるととても為になるような気がする。


 興味を持ったので他のお堅い入門書も読んでみたが、『伊藤真の法学入門』が一番読みやすく、わかりやすかった。一方でその分反対意見や、詳しさの部分ではお堅い教科書風のものの方が良い気はした。


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