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情報が溢れているからこそ、失敗に価値がある。
メルボルンで未経験でもバリスタとして働けるのか、とよく聞かれる。
先日はそんな質問を、ラジオのレターで頂いた。
その中では、「僕が実際にバリスタとして働いていなかったから、大丈夫」なんてことを話している。
今回はその僕の答えに少し付け加えようと思う。
**ネット上に載っている、仕事を得るためのあらゆる情報をかき集めた。
**
今まで海外で仕事をしたこともなければ、日本でバリスタとして働いたこともなかった。そのため、海外仕事探しのコツ!みたいなサイトをひたすら見ていた記憶がある。また、現地で働く日本人にDMで連絡を取ってみたり。
バリスタの仕事を手にした今、はたして僕にとってそこまで意味があっただろうか、と疑問に思う。
僕はFacebookのMessengerで今の雇い主から直接連絡が来て、トライアルを受けて即採用となった。
確かにトライアル(実際に従業員として働けるのかのテスト)についてはよくサイトに載っていた。でも、Facebookで直接連絡が来るなんてどこにも書いてない。みんな直接レジュメ(履歴書)を直接オーナーに渡し、電話が来るなりその場で採用するなりで仕事を掴んでいると書かれていた。
仕事探しにおいて、サイトに載っている方法しかないのか。
そんなことはない、と僕は思う。だから、僕はその情報に躍らせれていた。
それらサイトの情報が全て、と思い込んでいたから。
今、一つ言えるのは、もちろんそういったサイトを参考にしてもいいが、そこから発展させて自分なりの方法で仕事を掴んだ方が面白いし、自分にとって意味がある、ということ。
**失敗は、色気を感じる。
**
もしそういったサイトを見て、その通りにすぐに仕事が見つかった、となった場合、僕は面白くないと感じてしまう。人間味がないから。
それよりも、「自分なりの方法で続けてみたけど、2か月くらいかかった」方が魅力的に感じる。それって普遍性がないから役に立つわけではないと思う。でも、その人にとっては意味のあることだ。
役にたつ情報は、便利だし必要だけど、どこか色気を感じない。
むしろそうではない方が、色気を感じる。
失敗は、「意味があり」、色気を感じるものだ、とぼくは思う。
そこにこそ、価値が生まれる。
今の時代、既に情報が溢れている中で、その無限にある「役に立つ」であろう情報に惑わされると、どうしても自分を見失う。
それよりも、自分で考え行動し、その中で見つけた失敗を元に自分なりの「意味がある」ものを手にする。そうすれば、おのずと「自分らしさ」が見つけられ、色気が増すのだと思う。
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この記事は、ラジオでいただいたレターに対して返事・収録したものを元に書きました。
ぜひその収録もきいていただけると嬉しいです。
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