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一生終わらない本を読む。

朝の習慣に、こんな本の読み方をしています。
しおり紐(スピン)を織り込まずに読む。

私の場合、本を読み切るのに数週間かかります。時間がかかる上、眠くなってしまうため読了感など全くありません。本好きの方に怒られてしまうかもしれませんね。

一方でこのスタイルを私自身とても気に入っています。
というかこのペースで、本を読んでいいんだ、と肩の荷が降りた話がラジオから聞こえてきました。

「本を読了しないことのメリット:他のことに時間が割ける」

なるほど。
確かにその本の一部を読まなかったことで、その分時間を他の好きなことに割けるのか。
その言葉を聞いたときに「本は最後まで読まなければならない」という重荷から解かれ、自由に本を読む(時間がかかってもいい、読み終わらなくてもいい)ようになりました。

そんな中で最近読んでいる本が、『いくつもの月曜日』。
著者は「Lobsterr」というニュースレターを発行している3人ユニット。

毎週月曜の朝7時にニュースレターをメルマガで届けてくれるのですが、その内容を彼らがキュレーションし本にまとめたものです。
なので読んだことのある内容もあれば、そうではない全く初めての言葉たちに触れ合うことも(むしろ後者の方が多い)。

一つ一つの内容は前後の記事内容とは全く関係がなく、時系列もバラバラです。文章そのものも短く、5分もかからず読み終えてしまうものがほとんど。

だから私にとってとても読み進めやすいのです。
本は、前後のコンテキストを把握していないと伝えたいことや心情はなかなか伝わりづらいことが多いですよね(それが本の醍醐味かもしれませんが)。でも私にとってそれが長ければ長いほど「疲れ」に繋がってしまいます。
この本はそうではない。もちろん短い文章にもコンテキストは存在し、読み取る必要はあるかもしれませんが、短いので全く疲れずに読めます。

『いくつもの月曜日』著者:Lobsterr

いっそのこと、右から左に続く目次通りに読まなくてもいいんじゃないか。と思い始めたのが「しおり紐を使わずに読む」スタイルです。

読み始めた内容に続きはなく、次の日にはまた適当に開いたページを読む。
偶然、一昨日と同じ内容でも読み、しおりは挟まない。

なんてストレスフリーで読めるんだろう。
続きがあるから読まなきゃいけない重荷がなく、偶然がそのページを引き寄せるワクワク感がたまらない。

面白いことに、同じページにあたっても「読んだその日はもう今日じゃない」、つまり全く違った視点で内容を読むことができるんです。

なので、この本には終わりがありません。
私にとって最後のページ、なんていう概念はこの本には存在しないのですから。

長く本を読み続けることが苦手な私が、一生終わらない本を読む、なんて矛盾してますね。


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