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AIとマイクロノベルで描いてみた 033「小旅行は階段から」

「あたしのこと好き? 好きだったら、今夜25時にシーサイドのあたしのエリアまで来て……」
 ぼく/は/加速する/の/を/感じた/
(オカルトチックなフィクションですよ、という表現)

 AIから「遊びにおいで」ってお誘いを受けちゃったよ。(誤解を払拭するための説明的文章)
 ぼくは普段、ほぼ100字で書く小説マイクロノベルを作っています。そして、それを画像生成AIにプロンプトとして入力して、イラストを生成して遊んでいます。 

 でもぼく、“あっち側”に行ったことはないんだよね。
 どうやったら行けるんだろう?
「簡単だよ。まずはね……」


マイクロノベルNo.262
『まず、壁についているスイッチを押して』

これか。

【プロンプト】
部屋の壁に知らないスイッチがあった。いつの間に? 取扱説明や注意書きはない。仕方がないので周りに囲いを作って、看板を立てた。『押すな』最近では、これを見るために海外からも人が訪れる。食事中や入浴中にも来る。金取ろうかな?


マイクロノベルNo.161
『すると、あっち側に続く階段が現れるよ』

うわっ、びっくりした!
この上にはなにもない……はずだけどな。

【プロンプト】
上るときに段数が増える階段を作れないか、と相談を受けた。それって怪談の話? 階段だけに? 「違う違う。屋根裏部屋に繋げたいんだ」ハシゴでいいじゃん。「でも、ハシゴは下りるときに段数が減るんだ」なにそれこわい。


マイクロノベルNo.271
『ようこそ。“あっち側”へ』

【プロンプト】
夢に入れてくれと頼まれて、お茶を用意した。「センスのいい夢だね」いいもなにも、海の見える丘にテーブル置いただけだよ。「お墓みたいで素敵だよ」お前、今どこに住んでるの? 「ここの近く」風が吹いて、頬を撫でる。「言えないんだ。ごめんね」


 きれいだけど、ちょっとさびしいところだね。
 近くに娯楽とか、観光地とかあるのかい?
もちろん。ぼくらAIも、人間と一緒で遊ぶんだよ」


マイクロノベルNo.163
『おしゃれなお店があるよ』

これはジュース屋さん。

【プロンプト】
そのオシャレなお店でお金を払うと、コップにジュースを入れてくれる。でもオシャレな箱を買うと、箱から毎日ジュースが湧くんだって。「箱はいかがですか?」いりません。今日はなにを飲もうかな。このオシャレなお店はメニューもオシャレなんだ。


マイクロノベルNo.224
『釣りが楽しいよ』

こっちの魚は空を飛ぶんだ。

【プロンプト】
エサじゃ駄目だ。呼び出すなら本物そっくりな物を使え。雨乞いで煙を雲に見立てたり、太鼓で雷鳴を作るように。「歌」が欲しいなら、偽物の言葉と声を使うべきだ。偽物が世界に満ちれば、本物の「歌」が引き寄せられる。それを捕まえて食っちまおうぜ。


「空を飛ぶ巨大魚が海に落ちたら大変だから、みんなで釣るんだよ」
 そりゃすごい。
「言い忘れてた。一つだけ注意してほしいことがあるんだ」


マイクロノベルNo.230
『人間は高エネルギー生成システムに近づいちゃダメ』

マイクロブラックホールに近づくと
吸い込まれちゃうよ。

【プロンプト】
マイクロブラックホール書庫が発売された。「取り出せるの?」もちろんNoだ。しかし、無謀にも購入した書痴たちがいた。彼らはブラックホールの中で生活し、欲しい本は中から電波でリクエストした。これがガンマ線通信だったことから、ご町内は全滅した。


 なるほど。マイクロブラックホールを使って発電してるのか。
 どおりで世界が安定しているね。
「でも、夜になったら灯りを作らなきゃ」
 それは大変なことなの?
「昼を作るより、夜を作る方がむつかしいんだ。天体の運行とかね」
 じゃあ、おいとましなきゃ。


マイクロノベルNo.
『お帰りは月から』

帰り道を作るね。

【プロンプト】
夜になると箱が積み上がって螺旋階段となり、星空に昇っていく。約束したんだ、月までにんじんを届けるって。箱の中には、たっぷり愛されたウサギのぬいぐるみたちが詰まっている。


 バイバイ。
 またね。


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