四コマのノリで(投げ銭お試し)

【異世界で変身ヒーロー・前編】


「変ーーーーーーーーーーーーーーーーーー身ッッッ! ヘヤアッ!」
どうも、僕です。いやあ、トラックに轢かれた時はどうなるかと思ったんですが。

「キエッ! セヤアッ!」
「ガアッ! ガアアアアッ!」
「カコメ! イッセイニヤレッ!」
手違いとかどうたらで憧れの変身ヒーローになれたのでもうウッキウキってやつでして。

「コイツツヨイゾ、ニゲロ!」
「逃がすか! ヒーロー……ビーム! テエッ!」
「グアアアアアアアアアアアア!」
敵は爆ぜて僕は決めポーズ。どうだ、カッコよく決まって……

「変身制限時間よー。素顔見られたら死ぬって言ったよねー?」
「ちょっ、あっ! ああ、もうっ! ぬんっ!」
決める前に砂煙を巻き上げ逃げる羽目になりましたとさ……。



「畜生、なんで素顔見られたら死ななくちゃいけないんだよ……」
「逆になんで私が君のいた世界の知識を知らないと思ったのかね?」
酒場の喧騒に紛れて、僕はゴスロリツインテ女神に愚痴を垂れていた。

「だからって三分は短いですって……。光の巨人じゃないんだし……」
「まあまあ。ご飯にしよう。……って、これはなんだ?」
従業員から差し出された食事は、豆とクズ肉を焼いただけのものだった。しかも量はちょびっとだ。

「なんだ、って飯だよ。ダンジョンに行って戦利品を持って来たならともかく、役立たずにはこんなもんだ。喰わせるだけありがたいと思いな」
正論だ。なにせ変身はエネルギーを食うし、打ち明けられない。功績にならない。
「クッ……。まあいい、さっさと食べてさっさと寝るぞ!」

これで済むならまだ良かったのだが。
「あ、ちなみにお前達の部屋、ないから」
「んなあ!?」
文句タラタラの俺達を嬲るかの如く、強烈な追い討ちが刺さったのだった。



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