見出し画像

けなした先にあるものは(6/29:加筆修正)

現実に指だけ引っ掛けて夢を見る白痴。おっとアザトース様に失礼だった。いずれにせよ夢見人には違いない。根っこは現実主義者。どうしようもないほどに目先にとらわれやすい。そんな奴なのに。

軸がない。芯がない。根性がない。あちこちに興味が移る。それをほんの少しで使い果たす。そんな存在が俺。

雑談が苦手で、話したいことを話したいように話せない。一対一や少人数の会話は苦手。でもそのくせ一対多数はなんとかなる。それも俺。

日々をやり過ごし、下手な逃げ方をして。惰性と妥協で生きてきて。結局ここまでなにも成せていない。そいつも俺。

でも今日も、キーボードという名の筆を手にして少しずつ文章を叩いている。何故か。

脳の中にストーリーの断片があるからだ。せめて表に出してやりたいからだ。無力で無能で無芸だと思いこんでいる俺。そんな俺に、たった一つだけ残された最後の扉。そう視野の狭い俺が信じ込んでいるからだ。

ここに空論の売り込みを記すのも結局そこだ。自分の空想に、一ミリでも価値を与えたいのだ。ただの断片で終わらせたくないのだ。だから。今日も書く。

今日も自分をけなす。けなすけど励ます。昨日の自分と、少しでも変えたい。一日一変化はハードルが高い。でも一月一変化なら。もしかしてできるかもしれない。

以前の自分を越えてゆけ。おわれ。

もしも小説を気に入っていただけましたら、サポートも頂けると幸いです。頂きましたサポートは、各種活動費に充てます。