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【6/3 #日めくりクラシック音楽 】今日はフランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーの命日(1875年)~歌劇『カルメン』~

こんにちは、名古屋クラシック音楽堂@nagoyaclassicca)です。今日の #日めくりクラシック音楽 では、1875年6月3日が命日である、フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーの代表曲、歌劇『カルメン』についてご紹介します。

ジョルジュ・ビゼーとは?

ジョルジュ・ビゼー(1838年10月25日 - 1875年6月3日)は、19世紀フランスの作曲家。早世により断たれたオペラのキャリアによりよく知られる。あまり成功に恵まれなかったものの、最後の作品となる『カルメン』がオペラ史の中でも最大級の人気と上演回数を獲得した。

パリ音楽院での学業成績は華々しく、栄えある1857年のローマ賞をはじめとして数々の賞を獲得した。傑出したピアニストとみなされていたものの、ビゼーはこの技術で金儲けをするという選択はせず、公の場で演奏することも滅多になかった。

イタリアでほぼ3年間を過ごした後パリに戻った彼は、パリの主要歌劇場では新人の作品よりも確立された古典的演目の方が好まれていることを知る。

鍵盤楽器作品も管弦楽作品も同じく大半が無視された結果キャリアは失速し、主として他者の音楽を編曲する仕事で生計を立てることになった。

成功への挑戦に暇がなかったビゼーは1860年代に多くの歌劇場の仕事を開始するが、その多くが頓挫してしまった。

この時期に上演にこぎつけた2つのオペラ『真珠採り』と『美しきパースの娘』のいずれも、すぐには成功を収めることはなかった。

1870年から1871年の普仏戦争時に国民衛兵として従軍し、戦後には1幕のオペラ『ジャミレ』を発表するも評判は芳しくなかった。

一方、アルフォンス・ドーデの同名の戯曲に付された付随音楽『アルルの女』から編まれた管弦楽組曲はたちまち人気を博した。

最後のオペラとなる『カルメン』の上演は、作品の主題となる裏切りや殺人が聴衆の心証を害する懸念から延期された。1875年3月3日にパリのオペラ・コミック座で初演されるが、聴衆の理解を得られずに不評に終わる。

その3か月後に心臓発作によって命を落としたビゼーは、この『カルメン』がその後ウィーンで大成功を収め、フランス・オペラ史上画期的な傑作とまで評されることを知ることなく、失意のうちに没した。

ジョルジュ・ビゼー:歌劇『カルメン』

オペラ『カルメン』は、プロスペル・メリメの小説『カルメン』を元にしたもので、アンリ・メイヤックとリュドヴィク・アレヴィがリブレットを作った。音楽(歌)の間を台詞でつないでいくオペラ・コミック様式で書かれている。全4幕。

1875年3月3日、パリのオペラ=コミック座で初演されたが不評であった。しかしその後の客入りと評判は決して悪くなく、ビゼーのもとには『カルメン』のウィーン公演と、そのために台詞をレチタティーヴォに改めたグランド・オペラ版への改作が依頼された。

この契約を受けたビゼーだったが、持病の慢性扁桃炎による体調不良から静養中の6月4日、心臓発作を起こして急死してしまう。そこで友人である作曲家エルネスト・ギローが改作を担当してウィーン上演にこぎつけ、それ以降フランス・オペラの代表作として世界的な人気作品となった。

リブレットはフランス語で書かれているが、物語の舞台はスペインである。音楽もハバネラやセギディーリャなどスペインの民族音楽を取り入れて作曲されている。

世界的にも一、二を争う人気のオペラであり、特に親しみやすいメロディが豊富なことが特徴である。声楽抜きでオーケストラのみによる組曲もコンサートや録音で頻繁に演奏され、そうした点でもまれなオペラである。

ジョルジュ・ビゼー:歌劇『カルメン』あらすじ/ダイジェスト映像

スペインの竜騎兵伍長ドン・ホセは,たばこ工場の仲間を刺したロマの美女カルメンを連行する途中、その誘惑に負けて彼女を逃がす。

一兵卒に落とされたドン・ホセは,嫉妬から上官を傷つけて軍隊を脱走、密輸や追いはぎの仲間となってカルメンと暮らす。

浮気で冷酷なカルメンの心をつなぎ止めるために、彼は殺人さえ犯すが、すでに彼女は闘牛士ルカスに心を奪われている。嫉妬に狂ったドン・ホセは、カルメンを刺し殺す。

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:第1幕への前奏曲

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:ハバネラ「恋は野の鳥」

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:セギディーリャ

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:セギディーリャ

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:ジプシーの歌

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:闘牛士の歌「諸君の乾杯を喜んで受けよう」

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:花の歌

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:第3幕への間奏曲

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:カルタの歌

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:ミカエラのアリア

ビゼー/歌劇『カルメン』有名曲:第4幕への間奏曲「アラゴネーズ」

ホフマン版『カルメン』第一組曲&第二組曲

一般的に『カルメン』組曲として知られているのは、ギローの手による編曲でシューダンス社から刊行された、またオーストリアの音楽学者フリッツ・ホフマンがギローの補作をもとにほぼ同じ選曲をしてブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から刊行された「第1組曲」と「第2組曲」である。

シチェドリン版『カルメン組曲』

旧ソビエト連邦の作曲家シチェドリンが1967年に編曲した、13曲で構成されるバレエ組曲。

1967年に『カルメン』をモチーフにしたバレエが上演されることになり、主演のプリマドンナだったマイヤ・プリセツカヤは最初ショスタコーヴィチに、次いでハチャトゥリアンに編曲を依頼したが、両者とも「ビゼーの祟りが怖い」という理由で断られる。

仕方なくプリセツカヤの夫であったシチェドリンが編曲することになった。肝心のバレエの初演はブレジネフらの横槍もあって大失敗したが、のちに国外で評価されるようになった。

2つ目の動画は、バレエ『カルメン』(カルメン:スヴェトラーナ・ザハロワ)、3つ目の動画は、プリセツカヤ自身が主演した『カルメン』

それでは、今日はこの辺で🎶

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