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7/14はフランス革命記念日を祝う『パリ祭』~ドビュッシーは『花火』を描写する

こんにちは、名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassica)です。今日のテーマは、フランス革命記念日とバスティーユ監獄襲撃、ドビュッシー作曲の「花火」についてです。どうぞお付き合いください。

忘れてはいけない、この7月14日の裏にあるものを、アンシャン・レジームに対する新時代の勝利は戦いの末にあることを。忘れてはいけない、1789年の7月14日 (= バスティーユ監獄襲撃) の後には、1790年の7月14日 (= 建国記念日) があったことを。

これは、1880年6月29日にフランスの上院議長アンリ・マルタンによっておこなわれた演説の一部です。

フランス革命の発端となったバスティーユ監獄襲撃

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18世紀のヨーロッパには啓蒙思想が広がり、イギリスでは産業革命(1760年代~)が、アメリカは独立戦争(1775-1783)で近代国家を構築しつつありましたが、フランスはブルボン王朝による絶対君主制が依然として続いていました。

バスティーユ監獄は、元々1380年にできた約30mの城壁と8基の塔をもつ要塞でしたがこの頃、牢獄として利用されていました。

1789年7月14日にフランス王国パリの民衆がバスティーユ監獄を襲撃した事件はフランス革命のはじまりの日とされています。

バスティーユ監獄襲撃は、旧体制(アンシャン・レジーム)への反乱の狼煙であるとともに、この日の朝に廃兵院に押しかけて、約3万2000丁の小銃と20門の大砲を奪い、監獄襲撃によって得た火薬・砲弾をもとにその後のフランス革命に繋がっていきます。

フランス革命と建国記念日を祝う祭典「パリ祭」

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パリ祭は、1789年7月14日に発生しフランス革命の発端となったバスチーユ監獄襲撃および、この事件の一周年を記念して翌1790年におこなわれた全国連盟祭が起源となっているお祭りです。

午前中からシャンゼリゼ大通りからコンコルド広場までの軍事パレードがあり、シャンゼリゼ上空で戦闘機のデモ飛行も行われます。

エッフェル塔のふもと、シャン・ド・マルスではフランス国立管弦楽団による無料コンサートが行われ、ルーブル美術館は1日無料開放されます。

そしてフィナーレとして夜にはエッフェル塔をバックに、約30分間花火が打ち上げられます。

ドビュッシー :前奏曲集 第2集より「花火」

ドビュッシーが作曲した「ピアノのための前奏曲」は2つの間に分けれ全24曲あります。各曲には題名がつけられており、第8曲 亜麻色の髪の乙女が有名です。

この前奏曲集の第2集の最後、第12曲に「花火」という題名の曲があります。7月14日のフランス革命記念日の夜空に炸裂する花火が表現されています。最後の部分にはフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」も引用されています。

コテンラジオで「フランス革命」を総復習できる!

前回もご紹介しましたが、歴史を面白く学ぶコテンラジオでフランス革命がテーマになっている回があります。

#51 フランス革命 ― ついにキレた民衆の大暴動・バスティーユ牢獄陥落!では、今回の記事に相当する時代背景が語られています。ぜひ聞いてみてください。

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