2022年下半期に読んだ本を振り返る(10~12月)
こんにちは。かずよです。
2022年も大みそかを迎えましたね。
2022年下半期に読んだ本、10~12月分です。
10月:『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』スズキナオ
思っていたよりずっと面白い本でびっくりしたこちらの本。
もっと堅苦しい本だと思っていて…社会学みたいな…
スズキさんは「デイリーポータルZ」というサイトのライターさん。
このサイトの「大人の自由研究」ということばに惹かれてしまう。この本を読むまで知らなかったサイトでしたが、面白いなぁ。
旅・散策の章が好きでした。友達の個人的な思い出スポットをめぐる「マイ史跡めぐり」、私もやってみたいと思った。自分のマイ史跡をまとめて書いてみるのも面白そうです。
「並んでも食べられないラーメン!友達の家の「家系ラーメン」を食べてきた」も好き。友達がつくるインスタント麺、確かに食べてみたいかも…
次の巻も読みたいし、最近発売されたパリッコさんとの共著も気になっています。
このほかに読んだのは3冊。
なんとなくな日々(川上弘美)
台所のラジオ(吉田篤弘)
水中翼船炎上中(穂村弘)
この月はすごく精神的にしんどくて、大好きな児童書「こそあどの森の物語」シリーズを集中して読んでました。いつか1巻から通して読んでみたい。
はじまりの樹の神話
ユメミザクラの木の下で
だれかののぞむもの
ミュージカルスパイス
ふしぎな木の実の料理法
水の森の秘密(以上、すべて岡田淳著)
11月:『一千一秒物語』稲垣足穂
稲垣足穂、結構すきなんです。
あんまり意味が分からないところもあるんですけど…文学においては意味など些細な問題なのかもな、と思う。
完全に意味が分かりきれないものが好きです。すべてがわかってしまうのがつまらなく感じて、「分からなさ」は世界の豊かさだと思う。
表題の「一千一秒物語」と「第三半球物語」がやっぱり好きです。「ファンタジック・ハードボイルド」なイメージ。ハードボイルドが何か、私はあんまり把握できてないのだけど…
この巻は唐突にBLが始まるのですが、1度読んでわかってたはずだけどあまりの唐突さにやっぱり戸惑った。笑
少年愛に慣れていないもので…
子どもが(性的な意味で)危険な目に遭うシーンはやっぱり好きになれないなー、とは思うけど、足穂の作品自体は好きです。
Instagramで「#稲垣足穂」で検索すると、いろんな人がインスピレーションを受けて作品を作っていたのが印象的だった。
11月に読んだのはこのほかに7冊。
途上の旅(若菜晃子)
お直しとか(横尾香央留)
ブランケット・ブルームの星型乗車券(吉田篤弘)
モチーフで読み解く美術史入門(ナカムラクニオ)
バームクーヘンでわたしは眠った(柳本々々)
視覚心理学が明かす名画の秘密(三浦佳世)
短歌タイムカプセル(東直子・佐藤弓生・千葉聡)
12月:『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子
64歳で芥川賞を受賞した若竹千佐子さんの受賞作。
「おらおらでひとりいぐも」というタイトル、宮沢賢治の「永訣の朝」のワードやな…と気になっていました。
読み終わったとき、すごいものを読んでしまった…と思った。主人公・桃子さんの現実と頭の中が入り混じって、そこに東北弁が重なり、なんかワンダーランドを生み出していた(語彙力)。
地の文に主人公が「桃子さん」と書かれているのもよかった。普通の三人称の文体よりも、高次の存在からの視点を感じた。
東北弁が入り混じる文体は賛否両論あるのかもやけど、私は読みにくさは感じなかった。九州人ですが…
桃子さんは15年前に最愛の夫を亡くした。子ども2人とは疎遠な状態。
自分の母を重ねてしまいました。母は現在72歳、22年前に夫(私の父)を亡くしています。
一緒に住んでるから子どもと疎遠ではないけど、桃子さんが自分と向き合っている様子は母もこうして生きていくのかな、生きているのかな、と思いました。
12月はあまり読んでなくて、このほかに2冊。
東京藝大で教わる西洋美術の見かた(佐藤直樹)
あたまの底のさびしい歌(宮沢賢治・川原真由美)
***
今年は小説がたくさん読めて嬉しかった!
去年まで読んだ本を手帳にタイトルと著者だけ記録していたのですが、今年は感想を書いていました。
これが結構よくて…なんかとても楽しかったです。
なので、2023年の手帳はもっと書きこみできるものを買いました!
阿佐ヶ谷姉妹が好きです。この手帳も「脱・ポジティブ」でいい感じ。
今年もありがとうございました。
寒い日が続くので、暖かくのんびりお過ごしくださいね。
2023年もよろしくお願いいたします!
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