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句を読む―炎を消すように

初夢の芯を揉み消すふたつゆび

佐藤文香 編『天の川銀河発電所』より
「生駒大祐」

あまりいい夢ではなかったんだろう。ろうそくの炎を消すときのように、つまんで消している。
私はあまり詳しく知らずに「初夢」の内容を夢占いしてみたりしていたのだけど、元々は「縁起のいい夢を見ればその1年がよいものになる」というゲン担ぎなのだそうだ。これからの1年がその夢で占われるなら、不吉な夢をふっと消してしまいたくもなるだろう。
ふっと、2本の指でその1年を運命づけてしまえるようにも読める一句。

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現代俳句・短歌を好む私が、ひとつひとつの作品を読んで思ったことをぽつぽつお話ししています。
Amazonアソシエイトリンクは、取り上げた作品が収録された句集・歌集が分かればそちらを貼っています。分からなかったときは私が読んでいるアンソロジー本のリンクにしていますので、こちらもご覧ください。


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