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句を読む―もうすぐ春ですし

曖昧に踊り始める梅見かな

野口る理『しやりり』

「曖昧に踊り始める」が好き。
梅も美しいし春も来るし、あらら身体が動いてしまうわ楽しいわ、という空気が感じられる。

こう書くと、お花見の宴会のどんちゃん騒ぎのようだけど作品からはもっと雅な感じがする。
ネクタイを巻いた酔っ払いも青いビニールシートも感じられない。

梅の妖精みたい。天女の舞のように、優雅で美しい。
もうすぐ春を迎える青空のもと、宴で天女は舞い始める。

父の実家のあった山にはたくさんの梅の木がある。
山奥でも天女の宴が開かれているかな。

***

現代俳句・短歌を好む私が、ひとつひとつの作品を読んで思ったことをぽつぽつお話ししています。

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私が読んでいるのはこちらのアンソロジーです。


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