【ヒトと鳥の育児は逆】
NHKの番組「チコちゃんに叱られる」の再放送(?)を、たまたま休日のお昼間、目にする機会がありました。
質問テーマの一つに、「鳥はなぜ、卵を温めるのか?」というのがありました。
卵の立場からすれば、温めてもらわないと孵化できない。
ひとが人工的に卵をかえすには「ふ卵器」なるものをつかって、卵を温めるわけです。
ユニークなのは、なぜ親鳥が卵を温めようとするのか、ということ。
親鳥の体感を刺激することで、卵を温めさせる仕組みを、本能的に行わせるわけです。
というのも、卵が産まれた後、親鳥は卵を温めるところだけ羽毛が抜けて、肌が空気にさらされて、地肌で卵を温めやすくなる。
同時に、空気にさらされる肌には毛細血管がたくさんあって、熱がこもるため、冷たい卵に肌を直接当てると「きもちがいい」という説明でした。
なるほど、「きもちがいい」から、卵を温める行為をしたくなる。
ヒトの仕組みはこれとは逆で、産後体力を極端に消耗したママは、熱の塊である赤ちゃんを抱っこしていることで、自ら不足する体温を赤ちゃんからもらいます。
体温調整が行き届かない赤ちゃんにしてみれば、体内にこもる熱を冷めたママがどんどん吸収してくれるので、ママに抱っこされているのが気持ちよい。
授乳期間中ともなれば、ママはつねに「出血大サービス」中となり、慢性的に生理的貧血状態。
冷めるママと火照る赤ちゃんでは、よいコンビとなるわけです。
本能的に居心地のよい母子関係。
そんなこともじっくり味わい楽しみながら、1年そこそこの抱っこ時期を過ごしていただけたらいいんじゃないかなぁと思います。
追記:
ちなみにぼくは二人の娘を抱っこする担当でした。
家に居る時も、外出時も、授乳時間以外は、比較的抱っこできる時間がたくさんあったんじゃないかな。
ぼくは運動するわけでもなく、筋肉量も少なかったからか、あったかい娘を抱っこしているの、とても心地がよかったですね。
くわえて、授乳しているわけでは無かったので、体力的に余裕があり、抱っこで過ごしている時間が、とてもたのしかった。
抱っこ育児期間が過ぎてしまえば、離れ離れかと思いきや、就学前まで抱っこや肩車する機会はひんぱんにありましたね。
このあたり、本能とは全く関係なく、父親の欲望として、ただただ一緒に居たいんだよねぇという欲求で、過ごしていたんじゃないかと。
ついでに、娘たちは便利で安心な移動手段として、かしこくアタマを使ってぼくとの時間を過ごしてくれていたんじゃないかと。
そんなわけで、授乳期間中の本能での母子関係と、心を満たしたい父娘の関係と、かしこくアタマを使って親孝行してやろうという娘の行動のぼくの記録でしたとさ。
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