見上げた桜は、春を惜しむように花びらを手放していく。
宙に浮かんだ白い花びらは、星の粒のように永遠の時を打つ。
「僕と一緒にいると、君を後悔させてしまう」
最後にしよう。そう言いたかった。
「それなら、ここに残って一緒に後悔しよう」
君から溢れた言葉は、ひらりと、跡を濁さない。
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