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#カメラのたのしみ方って言葉が既に楽しい感じがする件。

いいですね 楽しみ方じゃなく「たのしみ方」。やさしいし、親切そう。全部ひらがなだと少しわざとらしいけど、漢字も混じる。そんなやさしげで楽し気なテーマで書いてみます。

カメラは小学生のとき、親が買ってくれた富士のフィルムカメラが最初。そこがフォトグラファーとしてのスタート地点で、とはならず、その後はまったくカメラに興味も示さず過ごします。学校で写真部に入った友人も居たものの、影響も受けずどんどんカメラとは遠ざかってしまいました。
それでも高校を出るあたりで使い捨てカメラブームがあり、自分も入手しやすさ、手軽さから愛用していました。今から考えると相当な無駄なんですが、出先で買えるとのは本当に気軽。フジはいい金額だったのでディスカウントストアでコダック製を大量購入したり。若気の至りで、バイクを運転しながらライダーズジャケットの斜めの胸ポケからスっと出してメーター越し景色とかも撮りました。緩い時代でしたね。ライダース独自の、胸にある斜めポケット、カメラ出しやすいんです。ライダース着ている人はぜひお試しを! ちなみに撮る行為よりフィルムを巻き上げるほうがよほど大変です。開通したばかりのベイブリッジはそりゃフォトジェニックでした。

写ルンですを使ってもカメラそのものを買いたい欲求はまったくなく時は過ぎます。転職して入った小さな広告会社で初めてカメラの仕事と出会いました。通信社出身の社長が自ら撮影をするので助手として色々な現場に行きました。ハッセルブラッドのフィルム収納とか、はじめて体験したものです。フィルムを舐めるのも初体験。フィルムにサイズがあることもそこで初めて知りました。残念ながらハッセルブラッドで撮影はさせてもらえず、あくまでアシスタント。たまに簡単な撮影はNikonF2を持たせてくれました。しかしながら撮影の仕事はたまにしか無いため、歩留まりはほとんどないままその会社も辞めます。もっと積極性があればその後の展開は変わった筈ですが、最初のチャンスを逃した感もあります。東京都宝くじの窓上ポスターの仕事で、友人らをモデルにして実際に電車に掲示されたのは良い思い出です。そこで味を占めることもなかったのですが。。

次に入社した出版社でカメラを本格的に触れることとなりす。市場の小さい雑誌のため予算もなく、文章もカメラも編集部員が出向いてこなすスタイルで、いきなり全国各地へ行くこととなります。面接のときに採用されたいがために「カメラは仕事で撮っていました(嘘ではない)」と言ってしまったことを、ここで後悔。会社のカメラはフィルムのCanon EOS Kissでした。先輩方はEOS1やEOS3でしたがどれも自前。いい写真撮りたいなら自分のでという方針に納得しつつも手が出ない日々が続きました。オートフォーカスはこの時が最初。ただし課題はピントが合うとかではなく、目の前の取材対象をいかに取り逃がさないこと。記録が残せないと紙面には出来ないのです。当然、押さえることだけでいっぱいいっぱい。とにかく撮ることだけに追われてしまい、いい写真にまでは到底及ばず。
それでも機材は自前とかいいつつ会社から3割の補助はもらえたので、半年経過し、先輩からEOS5QDを譲ってもらいました。縦位置グリップもついた立派なカメラで満足度は非常に高かったです。フォーカスも速く、キッスとは別物でした。

なんだか前置きが長くなってしまいましたが、カメラがいつの間にか仕事になったり、また転職して遠ざかったりを繰り返し、今に至ります。ありがたいことに写真を撮る仕事も頂戴できています。キャリアが長いだけで密度が薄いために師匠もいないし、学校にも行っていないしで毎回苦労が絶えません。それでも買ってくれるお客さんのために懸命に撮る日々でした。しかしここでコロナ禍です。あらゆる撮影がバラシになりました。カメラに触れない時間が出来てしまったのです。あかん、これはあかん。リモートワークになってパソコンを会社から運びましたがカメラはそのまま会社。自宅には相方のCanon EOS Kiss X5があるので借りることにします。ここでまたEOS-KISSに戻るのも何か運命を感じます。
WEBカメラもなく、レンズ内蔵ノートパソコンとデスクトップ併用で切り抜けていたんですがあるとき知人から「一眼レフ、WEB化できるみたいよ」と聞き早速挑戦。海外製のCANON純正アプリでは躓いたものの、DigiCamControlはうまく行きました。映った瞬間の感動はなかなかです。

これが本当に見事。映っているのがおっさんなので残念の極みですが、背景がぼけるし、描写が綺麗なテレカンの日々です。ヘッドセットも揃え、最高の品質でお届けしております。おっさんですけど。

もちろん照明も拘って2方向、背景からと斜め45度の2種用意しました。カメラの仕事していてよかったと思いました。ただしあんまり褒めてもらえません。しょせんおっさんが綺麗に映ってもおっさんなのですよね…そしてこの作業も仕事の一環。ちょっと一工夫。でも楽しいんです。楽しみ方って仕事も楽しんでいいんだなと思うのです。楽しい仕事。楽しい自粛。楽しい引きこもり。こうなったら楽しもう、ですね。

そして相方のKISSを多用しまくります。古いレンズも引っ張り出しました。緑色のしっかりしたケースに入ったSIGMA。純正主義というわけでもないけどCanon純正ばっかりの中で輝く金色のライン。24-70mm F2.8 EX DG MACROです。そんな長い名前だったのねあなた。そして調べて今更わかった事実、MACRO!マクロってあのマクロか。一瞬目を疑いました。買った当時はF2.8 なら何でもよいとしか思っていなかったのです。AF/MF切り替えが筒状なのを「シグマって変わってるなあ」としか思っていませんでした。これは瞬間的にMFに切り替えてバリピンで切るためのものだったんですね。ごく普通に24-70㎜として今まで使っていました。

マクロなんて難しそうな世界に、仕事でもないのに飛び込む勇気もなかったんですが今こそチャンス。出かけるのも憚られるので、人の少ない夜の散歩に行こうと思いました。さらに1歳ちょっとの子供のために最近買い始めたミニカーが楽しくなっていたのも相まって、好きをミックスすることにしました。ミニカー×マクロ。どっちもマ行です。お散歩なので一眼レフは…と思い、最初はマクロモードがあることをこれまた思い出した、コンデジのWG-4(リコー)を持ち出しました。顕微鏡モードまである鬼のようなカメラ。普段はシュノーケリングで愛用しています。こないだ間違えてダイビングで使ったら14mの最大深度を越えてしまいびくびくしたカメラ。まさか陸上で活躍する日が来るとも思いませんでした。

撮りました。スーパーマクロモードでとろける背景!F2.3 ISO1600 1/6秒という攻めた数字ですが自動でそうなっています。

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なかなか自己満足度の高い写真。ああこのカメラでこんな写真撮れるなんて! 嬉しくなります。ミニカーが大活躍です。

でも少しボケ過ぎが気になります。オートマチックで微調整がしにくい弊害だから、今度は一眼レフでも試したくなります。WG-4は結構マクロのことを考えた作りでレンズの周辺にLEDライト仕込んでいて、マクロリングライトみたいなことを勝手にやってくれます。改めて、コンデジだとか軽く考えてましたが凄い技術だなと気付かされました。でもシグマのマクロレンズ、コンデジの倍以上の値段するんだし、きっと凄いんじゃないかな!

はい、撮りました。セッティングで悩みました。シャッタースピードに絞り、ISOどうしよう…などもろもろ。夜景をうつしつつ、手前も光らせて、と考えてスピードライトも引っ張り出しました。一眼レフに巨大レンズ、ストロボと物々しいスタイルになってしまい、通る人が待ってくれたりしました。あ、ごめんなさい、これ遊びでやってるんです…すみません。

EOS KISS X5+24-70mm F2.8 EX DG MACRO +NeewerTT560(SPEEDLIGHT)

 F6.3 1/3秒 ISO-200

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後方の夜景はココ壱番屋さんです 見事な溶け具合。工夫次第でいろんな写真が撮れることに気付けたのです。コロナ禍で失うばかりじゃなく得たものがあってもいいじゃないか。それも楽しく得る。

いままで楽しめるほど腕も余裕もなかったんですが、今こそカメラと向き合う時間、いろいろやってみる時間なんだと解釈しています。

いままで気づかなくて、知ろうとしなくてごめんよカメラたち…。これからはもっと踏み込んでいきたいと思った五月の終わりでした。





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