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ブレットをポジティブに使う方法を考える

ワインの欠陥臭の1つであるブレット (Brett) の原因となる酵母、ブレタノマイセス (
Brettanomyces bruxellensis) についての解説記事を公開しました。

ワインの欠陥臭ブレットを生む酵母 | ブレタノマイセス

ブレタノマイセスは一般にアルコール発酵に利用される酵母であるSaccaromyces cerevisiaeと比較してより過酷な環境でも生存することが可能であり、少しした油断が”汚染”につながる厄介な存在です。

一方でブレットは軽度のものであればワインに複雑さをもたらす要因になるとして”ポジティブ”に捉える向きもあります。

ブレタノマイセスによる汚染の容易さを考えればにわか仕込みの知識だけで不用意に手を出すことは極めて危険な行為と言わざるを得ません。しかし今は如何にワインに個性を持たせるか、造り手が自分らしさを反映させるのかに注力されている時期でもあります。
そうした中で、奇抜ではありながらもビールやワインの一部では実際に使われている手法であり、その”他とは違った”特徴で話題になることの多いこの手法は手を出してみたくなるものの1つであることも理解しやすい部分ではあります。

そこでこの酵母を使ってワインにポジティブなブレットを表現する方法について考えていきたいと思います。

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