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杉山清貴を語ってみる

突然ですが、杉山清貴を知ってますか。
1980年代に杉山清貴&オメガトライブボーカルとして「サマーサスピション」「ふたりの夏物語」、ソロとしても「さよならのオーシャン」などを大ヒットさせたシティポップ歌手です。
とにかく夏の海と言えば杉山清貴、というぐらい定番でした。

え、80年代夏の海ソングと言えばサザンオールスターズやチューブもいるけど、と思われるかもしれません。
私の考えるサザンやチューブと杉山清貴の違い。

サザン…湘南あたりの人がたくさんいる海岸
チューブ…湘南あたりの人がたくさんいる海岸。ヤンキー率高め
湘南乃風…湘南あたりの人がたくさんいる海岸。ほぼヤンキーしかいない

杉山清貴…沖縄やグアム、ハワイの人が誰もいない海岸。水着姿で遊ぶ恋人をながめながらデッキチェアーに座る俺

みたいな感じ。
これは歌詞の内容だけでなく、メロディ、声質、音などから総合的にイメージされる風景がそれである、ということで、人によって印象に違いはあるかもしれません。
とにかくオシャレで格好いい夏うたを歌わせたら右に出る者はいなく、そして本人の雰囲気もグラサン、白ジャケでトレンディそのものでした。

で、今年に入ってWOWWOWで杉山清貴&オメガトライブの無観客ライブを見たり、いろんな曲を車で聴いてるうちに自分の中で再ブームになっていったんですが。
面白いのはインタビュー聞いてても、本人の中ではあんまり音楽性は雑食だったみたいなんですね。

むしろこだわってたのはプロデューサーみたいで。

元々「きゅうてぃぱんちょす」というバンドだったのが、プロデューサーである藤田浩一氏の指示でオメガトライブになり。
夏、海、リゾート、に特化した作風に変化し。
それにともなって作詞作曲は専業作家がやり、レコーディングの時もボーカル以外すべて専業の演奏家が演奏。
ジャケット写真から本人たちのキャラ付けまで藤田氏の指示通りに。
「朝、何食べましたか」と聞かれて、ごはんとみそ汁を食べてても「カフェオレとクロワッサン」と答えないといけないような状況だったとか。

普通はストレスたまってやってられんわ、となるところが、それを受け入れ最後まで夏の男を演じ続けたのがすごい。
もし「シティポップ道」みたいなものがあるなら、道を究めた人だと思います。

そして何が凄いって、もう還暦過ぎてるのに、20代の頃とまったく歌声が変わってないことですよ。
全部あの頃のイメージのまま。

ソロになってからアコースティックもやったり、マッチョな世界観の歌もリリースしてるんだけど、それでもイメージは夏の海と空のように爽やかなんですね。
個人的に今年の紅白で見てみたい歌手です。

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