壊れることを止めない。
自分が80歳になった時、豊かな森をのんびり歩きたいと思う。
”持続可能な”とか”生物多様性”とか言葉ではなんとでも言えるけど、実際のところこれからどうやって自然と変わっていくのが良いんだろう。
自然を守るために、自然を残すために、大切だけど追求しすぎると、あれ?人間ていない方がいいんじゃないの?と思ってしまう。
自然保護の活動をしていると、人間の行為は「悪」と感じてしまうことが多い。「自然よ壊れてしまえー!」と思って人間活動をしている人はいないはずなのにね。だとすると、関わり方を見直す必要がありそうだなと思う訳です。
先日、相模原の森に行った時、去年の台風19号で鉄砲水の流れた後をみました。森の中にできた見事な茶色の太い道には、小さな芽がたくさん芽吹いていて、緑色がぎっしり表面を覆っていました。
何もしていないのに、森が元通りになろうとしている。
そんなことを感じました。
山梨に大好きなサワラの天然林があります。森の奥に育つ大きなトチの巨木も、3年前強風で倒れてしまいましたが、森の中にぽっかりあいた空の穴から太陽の光がめいいっぱい差し込み、小さな木々がぐんぐんと育っていました。
自然は、壊れてまた再生していく。
ことを繰り返して、続いていく。
人は、壊れないように。流れないように。溢れないように。ある姿を保てるようにと、自然のリズムを止めてしまっているのかもしれない。
水の流れを止めることで、溜まった水は一気に流れる。
壊すことは悪いけど、壊れることは悪いことではなく、
壊れることを止めてしまうことが、自然界のリズムを狂わせてしまうのかもしれないな。
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