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1年、充実。新卒、東京。

大学4回生も終わりを迎える去年の1月に単身東京へ乗りこんで約1年が経ちました。もう2ヶ月も経てば、こんな23歳の若造にも社会人としての後輩が出来るんだなと思うと楽しみと焦りの両方の感情に襲われます。東京に来てから、「東京の人は道を譲らない」とか「あらゆるものが高い」とか、大小問わず色々な感情になり、色々な経験をし、結果として今noteに記録を残しているときの率直な気持ちは「1年、充実。」です。改めてこの1年、新卒、東京という人生で1回しか付けることのできないラベルを胸に、どんな時間を過ごしたのかを記録しようと思います。

1. インサイドセールスでの半年間

新卒のスタートはインサイドセールスから始まりました。

大学時代もスタートアップでインサイドセールスに従事していた関係で完全にゼロからのスタートではありませんでした。そのため業務に着手するのはそこまで時間がかからなかった気がします。

ただ闘っているドメインは全く違ったため必要な知識やプロダクトの理解にはかなり時間を要しました。(今でも日々アップデート中です。)

そんな中でも、新卒として見られたくないなという気持ちを抱えながら少しでも力になろうと模索していました。

経営会議の資料に目を通したり、財務資料を見たり、競合の中経を見たり、積極的に情報を獲得しにいったものの振り返ると何かアウトプットとして還元は出来ていなかったと思います。

力不足感を感じながらも、開発が進んでいた健康診断のクラウド予約システムの医療機関向けセールスを兼任したり、営業部のKRの1つを担ったり、リアルタイムセミナーの運営を任されるなど、積極的に成長の場をいただけた半年間でした。

2. 異動と葛藤

下期が終了する7月に開催された全社の振り返り会の後、飲み会から帰ろうとした時にCEOの洋太さんからエレベーター前で急に肩を叩かれてこう言われました。

「めちゃ重要な使命を与えるわ」

正直酔っ払っていたのと、重要と言えども想像の範囲内かなと思い、若干のもやもやを感じつつ、そこまで気に留めることもなく帰宅しました。

ただ数日後にCROの中野さんに突如1on1を申請され、「意外と重要なやつなのかもしれない」と思いながら1on1に望んだところこう言われました。

「BP(事業推進室)に異動です」

正直頭ではまじかと思いつつ、3秒くらいで「やります」と回答した気がします。この時は難しさとかは考えずに素直にやりたさが勝っていました。

与えられたミッションはざっくり新しい事業を創ることで、方向性は全くありませんでした。

そのため業界知識と事業の創り方など、幅広く知識をインプットしながらアイデアをアウトプットする時間の繰り返しで、インサイドセールスの時とは全く違う頭の使い方をしたので、日々頭が痛かったです。

ある程度事業のキーワードを定めながらサービスの型を仮説レベルで整え、企業の方にヒアリングしたり、実際にプロトタイプを試していただいたりしてサービスの検証を繰り返しました。

やっていることに充実感があったものの、心の中ではどこか進んでいる感覚や形になる感覚が全くなく、帰り道にわけもなく恵比寿から池袋まで歩くくらいめちゃくちゃ悩みました。笑

特に、会社の方から「今、何やってるの?」と聞かれた時にすぐに回答できない自分がいたりなど「自分って何やってるんだろう」とすごく落ち込んだ時期がありました。

そんな中で異動して初めてのクオーターが終了し、次のクオーターに移った途中で、事業推進室から事業開発の役割が分離する形でBizDevが創設され、そこに2度目の異動をする形になります。

3. 失敗からの学び

BizDevはCEO直下だったため、方向性の整理の中で開発を進めていたサービスを一度ペンディングし、組織の再編成とともに注力領域が新たに定められました。

現在は主幹サービスであるクラウドシステム上に蓄積された健康データを「顧客自身が自律的に活用できるようにすること」を中長期的な目標としてサービス開発や施策の整備を進めています。

CEO直下で数ヶ月過ごした中で気づいたことが1つあります。

それは、自分が事業推進室で最初に開発を進めたサービスは「誰かにとって確実に必要なサービス」だったものの、「自社の成長にとって今開発すべきサービス」ではなかった可能性があるということです。

「スタートアップには時間がない」というのは恐らく想像している以上に真理で、明日までとはいかなくともクオーターレベルの時間軸で将来的な命運を分ける可能性は往々にしてあります。

「顧客のため」というのは重要であるものの、新規事業開発にあたってはプラスαで考慮すべき点があったことを痛感しました。それは自社の中長期的な成長の仕方でもあり、組織内のリソースの傾斜でもあり、競合との機能レベルではなく総合的方針における差別化の仕方でもあったなと思います。

ここに気づけたことは、ある意味夏頃に池袋まで悩んで歩いた甲斐があったとも思えます。やってみて結果を見ないと何事もわからないなと実感しました。

4. 新しい挑戦

「価値の中心を業務効率から次のフェーズに移す」

最近自分の中で作成したミッションです。前述した、健康データを「顧客自身が自律的に活用できるようにすること」と類似ですがかなり腑に落ちています。

Saasの出発点は主に業務効率化であることが多く、初期のフェーズでは価値の中心となり、UI/UXが差別化のポイントとなることが多い印象です。

とはいえ、近い将来にUI/UXでの差別化が難しくなった時にどのように闘うかは考慮すべき重要なイシューな気がしています。

機能を拡張する、他サービスとの連携を強化するなど取りうる戦略は色々検討できそうですが、弊社では蓄積データの活用を促進させるが目下の方針です。

もちろん業務効率化の面でも進化できる余地は無限大ですし、市場のシェアという面でもまだまだ進化を続けていく必要はあります。

短期と中長期のバランスを頭の中に入れながら自社の成長を支えていきたいと思います。

5. 社会人2年目

振り返ると思っていた以上にこの1年で色々と経験したなと感じます。こうした環境を提供してくれた会社に本当に感謝です。

自分のことはアイデンティティもスキルセットも薄い平凡な奴だなと思いながら生きてきたので、昔から周りと比べたときの劣等感と常に闘ってきました。そんな自分からすると今やっていることはかなり背伸びしたことなのかもしれません。

ただ1年が過ぎた中で、アイデンティティは無理やり着飾るものでもないし、スキルセットは経験を重ねることでついてくるし、他人と比べてではなく、自分が今一番面白いと感じることが大事だと思いはじめました。

自分の中で面白いなと感じることに、ひっそりと着手するのが昔からの性格なので、それ自体を会社の成長や自分自身の成長に繋げることを意識しながら2年目も頑張っていきたいなと思います。

1年前の自分では想像もしていなかったことが今起きているので、2年目もそんな年になることを楽しみにしています。段々とわかることが増え、振り返ってみたときに「あの時全然わかってなかったな」と感じる瞬間を増やしたいです。

6. プライベートでも

今、プライベートな部分でここに投資したいと思うことがあります。それは「経営」をアカデミックな場(=自分の中では大学院)でしっかりと勉強することです。

これまでの人生において学術領域で心から興味を持ったのは「日本史」と「メディア学」だけです。どちらもヒトの意志決定や感情を起因とする複雑な事象の積み重ねを学ぶという点で似ているかと思います。また余白を想像する面白さもあります。

これらの2つと並び、歴史的な背景や論理的な理由をもとに基礎的な部分から学んでみたいという知的好奇心が自分の中ですごく高くなっています。タイミングはいつになるか未定ですが、挑戦は早ければ早いほど良いかなと思っています。しっかりとお金を貯めながら、コツコツと勉強も続けていきたいと思います。

「継続」「自分は自分」「面白いなと思ったことをやってみる」を自分の中での軸足に据え、仕事、プライベート含めて頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。


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