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クラウドファンディングは失敗したっていい!?ー2,000万円を集められた秘訣とは

プロジェクト:”緊急避妊薬と性知識”で、若者に人生の選択肢を届けたい!#わたしたちの緊急避妊薬

ソウレッジ代表の鶴田七瀬さんは、社会課題を解決するためにクラウドファンディングを行い2,000万円の資金調達にAllーorーnothing方式で挑み、成功しました。

鶴田さんは、SNSやYoutubeを中心とした広報活動に力を入れ、問題に関心を持ってくれる人を巻き込んでいきました。
鶴田さんは今回のクラウドファンディングにどんな作戦を用意し挑んだのでしょうか。

※All‐or‐nothing方式…目標金額を達成したら支援金を受け取りリターンを履行するが、達成しなければ返金する。

社会課題を周知するのに最適な、「クラウドファンディング」


ー プロジェクトの資金調達法として、クラウドファンディングを選ばれたのはなぜですか

まず今回のプロジェクトって、すごく資金調達が難しいプロジェクトだったんですよね。
例えば助成金がもらえるような実績があったりとか、過去に確立された道筋があるわけでもなく、銀行からお金を借りることができるような、お金が稼げる目処が立っている事業でもなく、株式調達ができるような、一気に拡大してお金を稼ぐみたいな事業でもありませんでした。

この三つの大きな財源がまず使えないなっていうのを考えて、自分たちの強みを活かした上で、かつ今後自分たちが活動していく上で、政策提言をするんだったら沢山の人に緊急避妊薬の問題について知ってもらう、応援してもらうというのは最重要事項でした。
そこで最適な資金調達の方法としてクラウドファンディングを選びました。

ークラウドファンディングを実施するにあたって躊躇した点はありますか?
単純に金額が大きいので、クラウドファンディングの中でも前例が少ない金額だなとは思っていました。

出典:『“緊急避妊薬と性知識”で、若者に人生の選択肢を届けたい!#わたしたちの緊急避妊薬』社会問題と向き合う人のクラウドファンディング GoodMorninghttps://camp-fire.jp/goodmorning/readyfor

                                 

興味を持ってくれる人にいかにして届けるか

ークラウドファンディングの情報公開前にどんな戦略を考えていましたか
 
私は今まで他のクラウドファンディングでもそうなんですけど、All‐or‐nothingしかやらないって決めていました。今回の金額がすごく大きい額だったので、色々な人からAll‐in にしたほうがいいと言われました。
でもAll‐in にしたら絶対達成できないと思っていたので、All‐or‐nothingにしました。    

All‐or‐nothingでは、最後に参加してくれてた人たちが「このままだと達成できないじゃん!」と焦って一緒に頑張ってくれる、っていう現象が起きやすいのですがAll‐inだとそれが起きづらいという特徴があるんです。

※All-in方式…目標金額に届かなくても、支援金を受け取り、支援者に対しリターンを履行する。

実は終了の10日前くらいまでは、500万円くらいだったんです。
最後の10日間で千五百万円集めたんですけど、そういうのが起きるのってAll‐or‐nothingだからだと思うんですよね。

ー All-in方式にしたほうがいいとアドバイスをしたのはキュレーターさんですか

いや、キュレーターさんは私がAll or nothingでしかしない、っていうのは知ってたのでそんなに強くは言ってなかったですね。「またAll‐or‐nothingでされるんですね。」みたいな感じです。

ー広報にはどんな手段を用いましたか

まず30社くらいの新聞社とテレビに、情報公開の1か月前ぐらいから取材依頼を送っていて、5社ほど取材してもらいました。

情報公開をする前がすごく重要で、「こういうプロジェクトをやります!」「アドバイス下さい!」みたいなメッセージを100人くらいに送ってアドバイスをもらったりとか、事前にプロジェクトについて知ってほしいと連絡をしてました。

それを機に緊急避妊薬の課題について知ってくれた人達や、もともとその緊急避妊薬の課題について結構関心が高かった人達が、私たちのプロジェクト動画とサイトのリンクを載せたツイートをしたときに、一回目のバズりというか、広がりがありました。

それ以降は一万人ぐらいの人に直接DMでリンクを送って、「私たちは緊急避妊薬のプロジェクトをやっています。」と連絡をしていました。

あとインフルエンサーの人たちに繋いでもらって、ツイートしてもらったりしました。インフルエンサーの方にも結構DMをたくさん送ったんですが、返信は基本的にありませんでした。

しかし、せやろがいおじさんは知り合いを介して紹介してもらってYoutube で対談させていただきました。
津田さんに関しては、私が津田さんにDMを送ったところ、ポリタスTVのお話をしていただきました。

▼せやろがいおじさんとの対談

▼ポリタスTV


ーメッセージに対してどんな反応がありましたか

DMは緊急避妊薬に関心が高そうな人たちに送っていたので、返信が来るとしたら「応援してます」みたいなのが多かったです。
でも多分読んでないだろうなみたいな人が8割ぐらいで、数件は批判もありました。

ーこうしておけばよかったと思うことはありますか
 
毎回思うのは、プレスリリースがすごく遅いということです。
やっぱり内容が確定しないとプレスリリースって送れないんですけど、内容が確定するのって情報公開情報公開する直前だったりとか、企画してる中で変わっていくものなんです。
その上でプレスリリースを1ヶ月とか2ヶ月前にうつのってとても難しいのですが、やれたら強いだろうなとは思います。

ーやって良かったことはありますか
 
2,000万円みたいな額を集めるとなると、本当にできることを全部やらないと達成できないと思っています。
インフルエンサーの協力と、メディアの出演とツイートがバズったりっていうのと、DMを一万人に送るっていうのを全部やってないと達成出来なかっただろうなと。全部やって良かったなっていう感じです。 

でも100万円とか、それぐらいの金額を達成したいんだったらDMするだけで充分だと思います。

ー 関心を持ってくれる方に連絡するだけでも違いますか

そうですね。
やった方がいいと思ってるけどやらない、っていうことの一番はDMだと思います。でもDMなんて技術が無くても誰にでもできるじゃないですか。

"関心があったけれど、ただタイムラインに流れてるだけだったクラウドファンディング"になぜ参加したかって、時系列は逆かもしれないのですが、DMがきてその上でポリタスTVとか、せやろがいおじさんの動画とかを見たから、みたいな人がとても多いんです。

「関心はあるけれど、どういう支援方法があるかわからない」「お金を出すか悩んでいる」という人に対して声を掛けるということと、ほかのメディアで誰かが推薦していたのを見たという、両方が掛け合わさったからできたことだと思います、でもそれをやらない人が多いですね。


クラウドファンディングは失敗したっていい

ー クラウドファンディング期間中、不安はありましたか

まず大前提として、私はクラウドファンディングは別に失敗してもいいと思ってます。だって何のリスクもないじゃないですか。
誰にも謝罪しなくていいし、投資家がいる訳でもないですし。
今回のクラウドファンディングができなかったら、また別の方法でチャレンジしたらいいんです。

もちろん二ヶ月間というのは長いし、メンバーを巻き込んで頑張ったけど報われなかった、っていうことは確かに嬉しくはないですね。でも「別に死なないしな」みたいな感じで思ってました。あとはメンバーがいてくれて一緒に頑張ってくれたので、ほぼメンタルの浮き沈みはなかったですね。

寄付率をあげるために


ー今回、支援額の平均単価はいかがでしたか
 
平均単価は思っていたより高かったです。10,000円とか15,000円とかなんですよ。なんでかって言うと、リターン内容が全て同じなのにコメントを変えていたからだと思うんです。
「この金額で緊急避妊薬〇錠分です」みたいな書き方をしてたので、「ああ、高いな。」って思いながら高い金額を選択してくれる人がいるんですよ。
コメントがものすごく良かったからお金を出してくれた人が結構いました。実際自分がお金を出すってなった時に、15,000円の重みが分かって良かったという反応を貰いました。

課題を認識するっていうことにもう本当にとことん力を注いだページだったので、日本社会の課題を実感しながら日本社会の課題解決のためにお金を払う構造になっていました。

出典:『“緊急避妊薬と性知識”で、若者に人生の選択肢を届けたい!#わたしたちの緊急避妊薬』社会問題と向き合う人のクラウドファンディング GoodMorninghttps://camp-fire.jp/goodmorning/readyfor 


                                ”
ーリターンはどのように決めていきましたか

 
今回のプロジェクトに参加してくれる人たちは返礼品を求めてない、っていうことが分かっていたので、返礼品は絶対つけないと決めていました。

ーこれからクラウドファンディングに挑戦する方へメッセージをお願いします

クラウドファンディングでは、どんなに綺麗なページを作っても誰も読まなかったら意味がないと思うんです。
だからページの作成を頑張るっていうことも大事なんですけど、作って公開したからといってお金が入ってくるサービスではないので、読んでもらうために連絡するっていう、地道で泥臭いことが大事だと思います。

でも数百万円とかの金額だったら誰でもお金が集められる良いサービスだなっていう風に思うので、社会問題を解決したいけどどうしたらいいんだろうと考えてる人とかに特に使ってもらえたらいいなと思います。

▼プロジェクト動画はこちら

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