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"投げ銭"を実装したインスタの狙いとユーザーの動向

米国で試験的に実装されていた、インスタの「投げ銭機能」がいよいよ日本でも開始するとアナウンスされました。

これまでインスタはユーザーが多い割に、マネタイズすることが難しいSNSとされてきましたが、この「投げ銭」によって収益を得る場所が提供されたこととなります。
今回は改めてこの「投げ銭機能」とは?という初歩的なことから、今後のインスタの動向やユーザーの課題を予想したいと思います。

インスタグラムの投げ銭機能

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インスタグラムの投げ銭機能は、今年5月にアメリカで試験導入が行われました。視聴者がライブ配信中に有料の「バッジ」を購入すると、そのユーザーのアカウント名とバッジのアイコンが表示される仕組みとなっています。

バッジは120円、250円、610円の3種類があり、今回日本を含め、合計11カ国での導入が決定されました。更にITmediaでは下記のような追加支援があることを綴っています。

今後は、配信者がバッジ機能で得た収益と同額分を同社が上乗せして支払うプログラムも11月に開始するという。

つまり、ライブ配信で10,000円ほど視聴者から投げ銭されたら、インスタグラムが同額の10,000円払ってくれるということでしょう。

ライブ配信事業に参入するインスタグラム

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日本でライブ配信サービスとしては下記のようなところが挙げられます。

・スーパーチャット(スパチャ)
・17LIVE
・SHOWROOM

ここへ新たに「Instagram」が追加される訳です。
恐らく「Instagram」は他サービスから"顧客を奪う”という狙いではなく、"既存のユーザー滞在率"を上げることを狙っています。

既存のサービスには既に固定のライバー、その方達のファンが存在します。また操作画面は複雑で、ライバーへの投げ銭機能が充実していることから、インスタグラムへ流れるということはあまり考えられません。
▼17LIVE 配信画面

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そのためインスタグラムは収益場所を提供することで、アクティブするクリエーター、それを支援するフォロワーというユーザー同士の繋がり強化を測ろうとしている可能性が高いです。

情報を共有する場所から、更に"繋がり"の要素を濃い場所へとシフトすることでユーザーが1日にアクセスする回数、滞在時間も増加することが予測できます。
そうなると、一般企業はweb上へ広告費を回すより、アクティブユーザー数が桁違いに多いインスタグラムに出稿した方が高い効果を狙うことができるようになるわけです。
企業から出稿費が集まれば、その分インスタは潤うことになりますよね。

投げ銭ありのライブ配信はセンスが必要

他サービスのライバーを見ると、”投げ銭”を理解した配信方法を身につけています。実際に初めて配信チャンネルへ入室したユーザーの名前を高確率で呼んでくれます。またゲームをやるアイコン(投げ銭)を送らられれば、視聴者の前で喋りながらゲームをする、そういった神対応を続けなければなりません。

これまでのインスタLIVEは、「雑談場所」というイメージに近かったですが、この”投げ銭機能”でどのようなライブスタイルへと変更するでしょうか?当面の間は雑談などより、投げ銭してくれた人に絵を描く「イラスト系」や即興ソングを歌ってあげる「音楽系」など、アート分野の人に分がある環境となるのではないでしょうか?

いずれにせよ、今後更に収益化が加速することが予想できるインスタグラムでフォロワーを集めておくのがベターかもしれません。




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