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民藝性とプラトンのイデア論

プラトンのイデア論によれば、物質世界にあるものは、本来的に存在する「イデア」に基づいて作られているとされます。そして、このイデアは物質的なものよりもより高次の存在であり、それが持つ普遍的な性質が、物質的なものの理念を形成するとされます。こうした考え方を応用することで、物やものが持つ役割や理想の形への追求が可能となります。本稿では、このプラトンのイデア論を踏まえ、物やものの追求について探求します。


第1章:民藝性という美的価値の追求


手作りや素材の質感、独自性などを重視する「民藝性」においては、物の形や機能性に加え、その美的な魅力や独自性、また、それがどのように作られているかといったプロセスや文化的背景も重要視されます。こうした美的価値を実現するためには、プラトンのイデア論に基づく普遍的な性質や理念を追求することが不可欠です。

第2章:形相学と進化する技術・デザイン


プラトンのイデア論における「形相学」は、物事が持つ理念的な性質や普遍的なイデアを探究する学問です。技術やデザインの進化を通じて、より高次の美や完全性を目指すことができます。技術やデザインの進化は、物質的な面だけでなく、それが持つ本来的な美しさや完全性に対する理解や追求も変化させる可能性があります。

まとめ:プラトンのイデア論と物の追求の可能性


プラトンのイデア論に着目することで、物やものの持つ普遍性や完全性を追求することが可能となります。この考え方を民藝性や形相学に応用することで、物やものが持つ美的価値や理念的な性質を探究することができます。そして、技術やデザインの進化を通じて、より高次の美や完全性を目指すことができます。

そのような技術やデザインの進化は、物質的な美しさや機能性だけでなく、文化的背景や独自性などの要素を含めた「民藝性」の重要性を再認識させることにもつながっている。こうした視点から物やものに対する追求を行うことで、より高次元の美や完全性を目指すことができるのである。

最後に、本稿では物やものが持つ役割や理想の形について、プラトンのイデア論と民藝性の観点から考察してきた。プラトンのイデア論は、物質的なものが持つ理念や概念の根源として、より高次元の普遍的な存在である「イデア」を位置付けている。一方、民藝性は、手作りや素材の質感、文化的背景などの要素を含めた美的価値を指す概念である。この両者を融合させることで、物やものに対する追求をより深化させ、より高次元の美や完全性を追求することができるのではないかという考え方が提示された。

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