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永代和盛の囲碁人生 Vol.32(院生の昼食、寮生の食事)

幕張囲碁研修センターでは寮長母さんが常駐しています。
その流れで院生手合の昼食も寮母さんが作ってくれます。
さすがに普段とは違い、人数が半端ないので別でお手伝いに来てくれる人がいました。

食堂

30席分くらいのスペースがあります。
さらに2mほどの高さがある本棚が壁一面に。
本の数は数百冊規模です。
あとは500mlのペットボトルが10本ほど入る冷蔵庫。
30インチくらいのテレビ。
テレビには大変お世話になりました(笑)

壁には僕が院生に入った年の入段者の紹介が額縁に入れて飾ってがありました。
藩善琪さん(現八段)金秀俊さん(現九段)河野臨さん(現九段)などです。
顔写真、生年月日、血液型のプロフィールなどがありました。
なぜかこういうのは何度でも見てしまいますね。
なぜだろう?(笑)

院生手合いの日は席もいっぱいに埋まりますが、普段は寮生が10人弱なので贅沢に使っています。
席が空きすぎてポジショニングが微妙になりますが…(笑)
みんなが近くで食べれば普通ですが、勝負の世界にいるだけあって一緒に食べたくないような日もあるでしょう。
何となく色々と距離感の勉強になるスペースです。

寮長母さん

そして、よく考えたら寮長母さんは1日たりとも休んでいないんですよね。
寮生が1人でもいたら、寮を空けて出掛けられない。
ご飯を食べたい寮生がいたら作らないといけない。
ということで私が寮にいるときは寮長母さんがいなかった日の記憶はありません。振り返ってみると、とってもブラックな働き方ですね(笑)

というのは冗談ですが、さすがに寮長母さんが休みを取りたいといったら取れるはずです。
それでも寮長母さんがいなかった記憶はありませんので、責任を持って毎日やり切ってくれたのでしょう。
本当に子どもたちのためを思って、毎日毎日面倒を見てくれたのです。
今から考えてみると本当に愛情を注いでもらったことを実感します。
子どもの頃って当たり前のように感じて、こういうことには気付かないんですよね…。

食事代

ここで少し大人の話をしてみましょう。記憶が合ってれば、

朝食300円、昼食400円、夕食600円。
1日にして1,300円です。

ちなみに思春期で運動たっぷり(野球部で週5)のため、食べ盛りの永代少年が一度として量が足りないなと思ったことはありません。
それよりもお腹いっぱいでもう食べれないというときのほうが圧倒的に多いかったですね。
味も美味しく、文句のつけようがありません。

子供ながらでも分かりましたがあれは絶対に食材の予算をオーバーしてます。
質、量ともにそんじょそこらの定食屋さんの比ではありません。
そして、極め付けは時々、外食に連れていってくれることもありました。
寮生全員を連れて。(あ、これ言っちゃいかんやつか)

ここまでくるとお気付きかと思いますが、寮長母さんは寮生を我が子のように可愛がってくれました。

そういう夫婦なのです。

食事に限らずに、本当にたくさんのことでお世話になりました。

ついでに寮費も

ちなみに寮費は一ヶ月で3万強くらいだったような。
全部で8万いかないくらいでまかなえたような気がします。
(真面目に学校に行っていたので昼食代があまりかかっていない)

これは完全に日本棋院の投資です。
維持費だけで年間を通して相当な赤字だったと聞きます。
少し余裕があったころはこういうこともしていたのです。
今ではこのような投資はできないでしょう。

でも、私はこの寮生活(3年ほど)を含めて8年くらい院生をしていました。日本棋院に多大な恩を感じています。

日本棋院には運営方針に色々と思うことはありますし、個人レベルでは日本棋院に対して貢献できることは少ないです。

しかし、できるかぎりの囲碁普及をして一緒に囲碁界を盛り上げていきたいと考えています。

先日

元寮長母さんご夫妻に長男を会わせてきました。
今後は孫(!)の顔を見せられるまで元気でいてほしいですね!

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