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はじめまして、の咄。

はじめまして。こんにちは。
かんなづきと申します。心理士やってます。
今は夫とふたり暮らしです。夫のことを「ツレピ」と呼んでいます。
大変愛いやつです。だから、ツレピの話をします。
ですます調は慣れないので、ここで締めさせてください。

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ツレピはADHD(注意欠如・多動症)である。

診断されたのは社会人になってから。
当時、心理の大学院に通っていた私は、その診断を聞いた時、「ああ???」とブチギレたし、同時に「なるほどなぁ」と納得もした。

たしかにツレピはケアレスミスをよくしたし、よく喋るし、主語をつけて話さないために話題が飛びがちだった。それが注意散漫や多動に由来されてるというのは、納得だった。

それ以上に、診断が下ったことで生じる不利益が心配だった。転職するとか、結婚するとか、そういった人生の重要な分岐点で、その診断名があるために、嫌な想いとかしないだろうか。その不安が先立って、ブチギレた。あと、結構長い間付き合ってたというのに、しかも心理士を志しているというのに、彼の生きづらさの根っこがわからなかったという不甲斐なさが、感情に拍車をかけた。私と言う女は、感情が先走るところがあるから、不安、心配、不甲斐なさなどという優しい感情の前に激情が前面に出てしまう。ツレピには大変迷惑をかけている。いつもすまんな。


診断が下って、数週間経った頃。確かお風呂に一緒に入った時だったと思う。聴いてみたかったことを、聴いた。

「自分がADHDって言われた時、どう思った?」

ツレピは眼鏡を外すと鼻筋が通ったイケメンになるので、お風呂の中が一番男前だ。男前のツレピは少し首を傾げて、真顔で答えてくれた。

「確かに〜ってなった」

なんじゃそりゃ。

「ちっちゃい頃のこととか思い出すと心当たりしかないんだよね。あの時のあの行動は、ADHDだったからなんだって」

ツレピはへらっと笑って言った。

「だから、一安心しちゃった」

すっとん、と音が聞こえたのを今でも覚えている。腑に落ちた、納得した、まぁ、きっとそんな感じだ。要するに、私の激情はそこで落ち着いたのだ。

安心したなら、もうええか。この人が安心して生きられるなら、もうなんだってええわ。

ちょっと、笑っていたと思う。「そっかぁ」なんて気の抜けた台詞を吐いて、お湯をかぶった。思ったよりお湯の温度が低くなってることに気を取られてしまっていた。

結局、コロナ禍の中、私はツレピと結婚した。始まったばかりのふたり生活だから、試行錯誤しかしてないけれど、毎日たのぴい。仕事はしんどいけど、今日も帰ったらツレピが色んな話をしたり、突然黙ったり、急に踊ったり、歌ったり、また黙ってゲームに熱中したりする。私はと言うと横に座ったり、膝を借りたり、寝たり、気ままに過ごす。

ADHDのツレピと心理士の私。

ふたりの気ままと気ままを合わせて幸せ。なーm…………な生活を目指したい。

まずは、結婚できて、ほーんとによかった。

これからが、マージで楽しみ。

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日記を書くのは久々だから、続くかわからないけれど、たまに惚気たり、たまに感想を書いたり、小説思いついたら書いたりしていくと思います。

最後まで読んでくださったあなたに、感謝と愛を。

それでは、また会う日まで。

体と心に気をつけてお過ごしくださいね。

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