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経済誌欠席裁判(2021/4/19)の感想

前回の放送から約2週間。今回もオンザボードのオフィスにお邪魔して、経済紙欠席裁判に出演してまいりました。

お話しした内容について、私自身の備忘録を兼ねて本noteをかきますね。放送の内容は以下になります。


今回の経済紙欠席裁判は、ロボアドバイザー、日経平均株価、そしてアクティブ投信であるひふみ投信についての話を中心にしました。

ロボアドバイザーはいらねぇ、と斬ってしまった

ロボアドバイザーは、質問に答えるだけで最適な投資信託の組み合わせを提案してくれる商品なのですが、私はすでに株式投資で大きくもうける、そのために多少リスクがあろうがそれは甘受するという考え方が染みついています。

投資信託でも、株式投資に全力です。迷いは一切ありません。

ということで、いまさらロボアドバイザーの助けを借りる必要はなさそうです。

マネックス証券のON COMPASSで、質問を答えることによって試しにどのような金融商品を提案してくれるのか調べてみたところ、結局は米国株・日本株のインデックスファンドを中心としたポートフォリオ構成でした。

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すでに確定拠出年金(401k)などで、こうした積極的なポートフォリオを組んでおり、この方針が今後も変わることはありませんので、やはり私にとってはロボアドバイザーはいらないのだな、と感じた次第です。

ただ、投資についてよくわからない人にとっては、質問にいくつか答えるだけで、投資信託が選べるということにメリットがあるのかもしれません。

完全にお任せモードで投資できるのがこのロボアドバイザーのいいところなのですが、デメリットとして手数料が高い、ということが挙げられます。

株式投資型でアクティブファンド型であれば手数料が1%あったとしても、それを上回る成績を上げることができれば金銭的リターンが大きくなるのですからメリットがあると明らかに言えます。

しかし、保守的な投資をしたい人にとっては、バカにならない手数料になります。

保守的な投資をする場合には、どうしても債券投資の割合が増加します。債券投資での期待リターンは、国内の債券よりも高い海外の債券でも3%程度。

つまり、保守的なポートフォリオを組んだ人のほうが手数料として食われる割合が大きくなってしまうのです。

ということで、せめてロボアドバイザーを選択して投資する方は、ある程度リスクをとって積極的な資産配分にしたほうが、せっかくのロボアドバイザーにかかる相談費用を有効活用できるのではないでしょうか。

日経平均株価

日経平均株価については、様々な論点がありますが、一番問題なのはこの指標が適切な銘柄を選択していないがゆえに、いまだにバブル後最高値を更新していないということでしょう。

過去30年間、主要国の株式市場で日本以外では軒並み高値を更新して右肩上がりで推移しています。米国だけでなく、ヨーロッパ、アジア、オセアニアでの主要市場でもおなじです。

ところが、日本だけが、一番メジャーなインデックスがいまだに30年前の高値を更新できていないのです。

実際には、バブル後も成長を続けて株価が大きく値上がりした企業はたくさんありますけれども、インデックスを見ているとそれは直にはかんじられないのです。

以下は日経平均株価の過去30年のチャートです。ご覧のとおり、いまだ高値を更新できていませんね。

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これが日本人の投資に対する自虐ともいえるマインドを作り上げてしまっています。

一個人として何ができるというわけではありませんが、ぜひ今後は日経平均株価が高値更新していき、若者を中心に投資がますます一般的なものになってくれることを切に願うばかりです。

アクティブファンド(ひふみ投信)

インターネット環境が整備されたことから、レオス・キャピタルワークスのような直販型の株式投資信託が世に出ることができるようになりました。

日本の投資信託の現場では、やはり販売する金融機関の力が大きい。そして金融機関では、グループ会社の投資信託を主要商品として売り込みますから、野村・大和・日興といった大手金融グループの作った投資信託がよく売れるのです。

逆に言うと、いかに魅力的なコンセプトであったとしても、主な販売チャネルが証券会社や銀行に偏っている以上、金融商品を選択する投資家のところまで情報が届きません。

金融機関の職員も、会社に売れ、と言われた商品を売るのが仕事ですからあえてそんな独立系の商品を売ることはありませんし、そもそも取り扱いも少なかった。

しかし、インターネットの登場、とりわけ動画を配信して投資家のスマホに直接ファンド創始者の想いを伝えられるようになったことにより、様々な直販型投資信託が生まれるようになりました。

こうした直販型の投資信託は、大手の金融機関がつくる金融商品よりも積極的に情報発信に努めなければ、投資家に選んでもらうことができません。

結果として、ひふみ投信や、さわかみファンド、セゾン投信などの独立系投資信託直販会社は、自社ウェブサイトや各種メディアで積極的に自社製品をアピールするとともに、投資に関する知識を初心者向けに伝播しています。

そのなかの一つの商品として、レオス・キャピタルワークスが展開しているひふみ投信シリーズを今回は取り上げました。

レオス・キャピタルワークスとは

レオス・キャピタルワークスを率いる藤野英人氏は、野村アセットマネジメントなどの大手金融機関で長年成績を残してきた名うてのファンドマネージャー。

自分の得意とする手法をどこまでも追及できる投資信託を作るには自分で投資信託を作るしかないということで、2003年に始まったのがひふみ投信です。

直販型投資信託を購入する際には、ファンドマネージャーの想いをくみ取って、共感できるかどうかを一つの投資判断基準に置くと迷いが少なくなります。

大きなリスクを取ってファンド事業をはじめられた創業者は、皆さま個性があって魅力的です。直販型のアクティブファンドに投資するのであれば、創業者のメッセージをよく見て、選んでみるといいですね。

よく売れる投資信託なので、現在では直販(同社ウェブサイトからの直接購入)のほか、銀行・証券会社といった提携金融機関窓口での販売、iDeCo、NISA、積立NISAといった幅広いチャネルで購入することができます。

次回放送予定(2021/5/10(月)20:30~)

次回の放送は2021年5月10日(月)20:30~です。

固い話がこのところ続いてしまいましたが、ここでいったん個人投資家のための税制優遇措置の話はひとまず、終わりとします。

経済誌の記事を題材にとったフリーディスカッションをオンザボード和田さんとする予定ですので、お楽しみに。

希望する内容などがありましたら、Twitterなどでお寄せいただけますと幸いです。どんな基本的な質問でも大丈夫ですよ。

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株式投資セミナーのお知らせ

2021年4月24日(土)に、著書の出版先であるフォレスト出版主催で株式投資セミナーを実施することにしました。


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