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🍀🌈虹のコラム✨きみへのメッセージ☀️「星の王子さまの贈り物」

 サン・テクジュペリの『星の王子さま』で、大事にしていたバラの花と喧嘩して、地球に来た王子さまが、キツネと出会う場面があります。

 キツネは王子さまに言います。

 おれの目から見ると、あんたは、まだいまじゃ、ほかの十万もの男の子と、別にかわりない男の子なのさ。だから、おれは、あなたがいなくなったっていいんだ。
 あんたもやっぱり、おれがいなくなったっていいんだ。
 あんたの目から見ると、おれは十万ものキツネと同じなんだ。だけど、あんたが、おれを飼い馴らすと、おれたちは、もうお互いに、はなれちゃいられなくなっちゃうよ。
 あんたは、おれにとって、この世でたったひとりの人になるし、おれはあんたにとって、かけがえのないものになるんだよ。
(内藤濯訳、岩波書店、1962年、90頁)

 十万匹のキツネは十万という顔のない数字でしかないんですね。でも、毎日顔を合わせて話すうちに十万匹のなかの一匹のキツネはたった一匹の唯一無二の大切なキツネになるんですね。

 王子さまとキツネが別れる時、キツネは王子さまに言います。

 あんたが、あんたのバラの花をとても大切に思っているのはね、そのバラの花のために、時間をつかったからだよ。

 共に時間を過ごすこと、共に接して語らうこと、それは相手をたった一つの存在にするんですね。

 唯一無二のかけがえのないものになる。
 そんな、愛すべき存在に出会ったとき、人は本当の愛を知るのでしょう。

 かけがえのないあなたへ

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