うつ病は心の風邪、みたいなやつ

 「うつ病は心の風邪」という表現が適切か否か。一時期よく目にした気がするが、最近はさっぱり見かけない。聞こえてくることもない。

 ある本では、うつ病と風邪は治り方が違うという事実が見落とされかねないから不適切である、というような解説があった。なるほどと思った。

 しかしだ、そもそもこの雑な文法に無理があると思う。風邪よりもっと適当な単語があるのでは?と考えてみてほしい。なくないか?
 例えば重症度としては(足の)骨折とかどうだろう。一度骨が折れればいつも通りの生活ができなくなる点は似ている。歩行や入浴が難しくなるという点も同じ。原理は違うけど。しかし骨折は一瞬で起こりがちなのに対してうつ病は長期間のストレスの積み重ねから発症することが多いと思う。

 ということで、「うつは心の風邪」というのは良くはないけど悪くもないキャッチコピーなのではないか。誰でも患う可能性があるところや対処法を間違えると悪化するところ、身体がだるくて動きたくなくなる症状なんかはぴったりだ。
 なにより、うつ病とは何かを全く知らない小さい子にはわかりやすい。

 だから、このキャッチコピー(?)も、時と相手を選んで使えばいいんじゃない?ということで私の中では落ち着きました。

 まあせっかくなので私が考えた他の例えも見ていってくださいな。

「うつ病は心のハゲ」
・あるべきもの(毛/気力)がなくなってしまう病気
・自分に自信をなくしがち
・外出が怖くなる
・治療は継続することが重要

「うつ病は心の冷凍」
・うつは悲しさいっぱいで心があたたまりづらい
・冷凍された物体の分子の運動も人間の活動量も少なくなる
・解凍(寛解)できるが完全に元に戻るとは限らず可逆と不可逆の狭間って感じ(こんにゃくとか/体力とか)


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