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LIFULLでのエンジニアカルチャーの浸透

先日、「エンジニアが大切にしているカルチャーとは?」というタイトルで、エンジニアのカルチャーとその浸透方法について、パネルディスカッションさせていただきました。

今回はその中で話しきれなかった部分や口頭だとわかりにくかった部分含め書いていきたいと思います。

LIFULLのエンジニアとして目指しているところは「エンジニアとして経営をリードする」

LIFULLとしてエンジニアが大切にしているものは「エンジニアとして経営をリードする」という、LIFULLエンジニア像です。こちらに関して「どんなものであるか?」「なぜつくったのか」などの詳細は過去記事をご覧いただければと思います。

この中で「浸透」に関しては少々触れていますが、どのように浸透を図っているのか、という話を深堀っていきます。

カルチャー浸透のために行ったプロセスは以下のようなものです。

1. 言語化する
2. 定期的に説明する
3. 具体的な事例を共有する
4. 制度や仕組み・環境を変化させる

それでは、それぞれのプロセスにおいてのLIFULLでの取り組みを書いていきます。

1. 言語化する

まずは「LIFULLのエンジニアとはどうなっていきたいか?」をエンジニアリングマネージャーを中心に話し合いながら決めていきました。最終的に『エンジニアとして経営をリードする』というキャッチコピーとそれを構成する4つの要素 という形になりましたが、作成過程では構成要素10個くらい案があったときもありましたし、キャッチコピー部分も「エンジニアとして」は必要なのか?や「経営」という言葉がわかりにくいのでは?など議論を重ね(MTGの間隔もありましたが期間においては3ヶ月くらい話していた気がします)、言葉選びにも一つひとつこだわって吟味し決めていきました。

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※当時話していた内容(チャットワーク)

2. 定期的に説明する

作成したものはまずはしっかりと組織に対して説明していかなければなりません。そのためにまず、説明資料を作成しました。(当時の資料からマイナーアップデートした資料を以下に添付しています)

エンジニア像自体の説明資料
 こちらの記事 でも利用していたものですので、ご参照ください

エンジニア像の立ち位置の整理の資料
LIFULLには社是、経営理念(ビジョン)、ガイドライン(行動規範)、LIFULL Quality Standards(品質基準)などすでに様々な言葉があります。 これらは、作成する人たちはしっかりと考えた上で設計していますが、前提知識なく、それらを見ただけだと関係性が捉えにくく、混同してしまいがちです。

そのため、様々な言葉と、その中での「LIFULL エンジニア像」はどのような立ち位置なのか?の関係性を整理し、図示できるものを作成しました。

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上記の図と合わせて「経営理念の実現を目指して、ガイドライン(行動規範)に沿って進んでいきます。その中で、我々は様々なサービスやプロダクトなどの価値を提供し、階段のように積み上げながら目指していきます。しかし、その階段がすぐに崩れ落ちるようなものではいけません。その提供価値がしっかりしているか中が空洞ではないか?など品質を図るものがLIFULL Quality Standardsです。そのようなLIFULLの企業活動を支えているのが、LIFULLにいる『人』です。そこには様々な職種でスペシャリティを持った人たちがいます。その中でも我々エンジニアとしてどんな存在で在りたいのか、を定義したものです」という整理で伝えています。

LIFULL エンジニア像 と合わせて 上記のような説明も半年に1度ほど私から後述するエンジニア総会 のなかで語っています。合わせて社外においても様々なイベントで話しています。

3. 具体的な事例を共有する

LIFULLでは四半期に一度
・「LIFULLのエンジニア像」の体現イメージをみんなで共有する
・エンジニア全体に周知したい決定事項やイベントの共有
という目的で「エンジニア総会」というエンジニアの All Hands Meeting を開催しています。(運営は有志のメンバーが行ってくれています。とてもありがたいです。)

その中でLIFULLエンジニア像に対して具体的な事例を共有する取り組みをしています。

コンテンツ一例としては以下です(タイトルなどは仮です)

ビジョンシェアリング - 15分
事例パート - 各7分
 新卒1年目社員でもエンジニア像を体現できた話
 ハザードマップPJの中で発揮したエンジニア像
 社内情報システムから見たエンジニア像
新入社員紹介(新卒/中途) - 各1分
告知/お知らせ - 5分

ビジョンシェアリング
期初である10月(LIFULLは決算期が10月始まり-9月終わりの1年間です)、及び新入社員の多い4月は私から全体に対してLIFULLエンジニア像の説明と、その他エンジニアとして意識してほしいこと、技術の方向性などを話を実施しています。それ以外の開催回はエンジニアリングマネージャーが持ち回りでビジョンシェアリングを実施しています。

事例パート
直近で全社MVPや部門MVPで表彰された、もしくはその他活躍しているメンバーに登壇依頼をして、業務の中での具体的事例とともに、どのようなポイントでエンジニア像を意識しながら行動したのか(もしくは今、振り返ると当時の行動のどの部分が当てはまっていたのか)を語ってもらっています。

新入社員紹介
新たにLIFULLにジョインしてくだたったエンジニアの方からスライドを用いて自己紹介をしてもらっています。各人、内容も個性的で非常に面白いです。

告知/お知らせ
勉強会やワーキンググループからのお知らせ、イベントの告知など様々な宣伝が行われます。

このような取り組みを定期的に実施して、LIFULL エンジニア像 を定期的に感じてもらう機会を作っています。

4. 制度や仕組み・環境を変化させる

LIFULLエンジニア像作成当時、エンジニアの評価制度で利用していたテクニカルスキルマップ、というものも更新しました(技術の幅を広く)。これは、エンジニアとして経営をリードするためには、一定の技術力が必要であるという観点とともに、LIFULLでもLIFULL HOME'S のシステムのクラウド移行などを実施し、世の中的にも広いスキルが求められるようになっていたこともあります。※全体バランスで調整はしています

また、技術の幅を広げられるチャンスを得るために、一定の期間、他のチームに留学し、実際にタスクベースで業務を行うことができる「エンジニア社内留学制度」なども作っていきました。現在はLIFULL全社で キャリフルという社内兼業制度 も実施されています。

上記の制度を利用しながら、普段 LIFULL HOME'S を開発しているアプリケーションエンジニアが、全社の共通基盤の開発やインフラの運用管理を行うと言ったケースなどが多いです。

業務においても、モノリシックだったサービスを幅広く触ることができるようにある程度のサイズで分割していく方向性と、各開発チームにおいて技術的な裁量を持ってもらいながら環境も変えてきました。

もちろんこれらは完璧なものでなく考慮するポイントはたくさんありましたし、今は更に変化している部分もあります。

制度や仕組み・環境を"整備する" ではなく"変化させる" と書いていたのは、整えていくことが目的ではなく、時々に合わせながらより良いものに変えていく意識が何よりも大切だからという意識があります(これは、LIFULLエンジニア像の1要素である「3. 世の中は変化していくものだと理解し、自分自身も変化し続け、周囲の人・環境も変えていく」というものと同様です)

さいごに

上記の取り組みをしながら、LIFULL エンジニア像を作成し文化として浸透させるべく活動してきております。とはいえ、これらも変化させていく(アップデート)ことが必要だと思います。LIFULLの中にいるエンジニア自身がそのカルチャーが大好きで誇れるものになるように日々改善していきます。

そんなLIFULLでは共に成長できるような仲間を募っています。
よろしければこちらのページもご覧ください。

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