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【備忘録4 かぐや姫 22億年ぶりの再会】

ここは宇宙のどこかの星。月かもしれない。
一軒のアパートに私は住んでいる。
でも実はこのアパートは遊女の住まう場所。
私は遊女で毎日、私の大好きな人の姿で来る、様々な人の相手をする。
ああ、でも私はかぐや姫なんだった。
あの人は地球からカラスの姿になって月まで来てくれていた。
帝だった。
私の大好きな帝。
でも私は気がつかないうちに、とてもともて長く生きてしまっているみたい。
私の前に現れる帝の格好をしたあの人が、あの人たちが、本当は誰なのか私にはわからない。
彼らは私と交わることで、力を得る。
でも、私は何も知らないふりして彼らとまぐわう。
ああ、彼が帰って来た。

朝目が覚める。うすらうすらする意識の中で、彼の気配を感じる。横にいる今日の彼は科学者みたいだ。
上目遣いでメガネを直して、そっと私のそばにいる。
私は貴重な卵子みたい。検査しに来た彼に見守られている。

今目の前にいるあなたを愛している。あなたが誰だって、たとえ本当は帝じゃなくて、未来の科学者だって、
あなたの瞳の奥にはあの人がいるから、あの人が見えるから、目の前にいるあなたを愛している。
彼の目を見ながら、ぎゅっと抱きしめる。

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