見出し画像

妊娠発覚と、会社への報告

妊娠が発覚して最初に思い浮かんだのは夫への報告。そして二番目は会社への報告だった。

親、友人よりも先に、なぜ?
と、今なら冷静に考えられるけれど、
当時は人員不足&繁忙期目前ということもあり「早く手を打たなければ」と危機感を抱いた。

今回は、妊娠初期〜中期に多くの妊婦さんがぶち当たる壁、会社への報告について迷ったことをまとめよう。

妊娠発覚

昔から生理周期が不安定で予測がし辛く、周期管理のため基礎体温をつけはじめて数ヶ月経ったころ、検査薬で調べて妊娠が発覚した。

産婦人科を受診したのは5週目に入ったばかりのころ。
ドラマや漫画でよく見る
「おめでとうございます。妊娠○週目です」
という台詞を聞くのかと内心ソワソワしていたが、胎嚢が確認出来なかったため担当医からは
「2週間後にまた来てください」と告げられ、あっさりと初回の検診は終わった。

喜びか不安なのか定まらない、現実味のない感覚。

胎嚢も心拍も確認出来ていない今、喜ぶのはまだ早い。もしものことを考えて、自分に何度も何度も言い聞かせていた。
夫には妊娠(仮)だと報告をした。

それから2〜3週間経ったころ、胎嚢と心拍が確認出来たので母子手帳を貰った。
この時、ようやく妊娠(仮)の(仮)マークが外れた気がしてほっとひと安心。

試験の合格発表待ちのような気持ちで過ごしたこの期間のことは忘れられない。

良い結果も悪い結果も調べ、気をつけることはないか、今後どんなことが必要か。
悪い結果のときにできる限り傷つかないように、そして自分以上に夫が悲しむ姿を見たくなくて、必要以上に臆病になった。

先のことまで考えすぎて行動できなくなる悪い癖が最大限に発揮され、脳内に展開されるフローチャートの複雑さに打ちのめされていた。

まさに自分のネガティブ思考で自分を追い詰めている状態。
今振り返ると、人生最高潮に検索魔になり狂っていたと思う。

当時の自分に声をかけたい。
なるようにしかならないから、考えすぎないで大丈夫。落ち着いて。

会社への報告、どうしよう

私の在籍する部署では数ヶ月前に人が辞めて人員不足、しかも妊娠発覚したのは、一年で最も忙しくなる繁忙期が目前に迫る頃。

繁忙期は3〜6月。
特に地獄を見るのが3〜4月。前年度は残業続きでかなりキツく、部署全員、体調とメンタルがボロボロになっていた。
会社のおかしな体制についてはここでは言及しないでおこう!

ただでさえ人が足りないのに、このタイミングでの妊娠発覚。そして頭によぎること。

もしかして、つわりのピークと繁忙期が被るのでは?

人員不足。
前年よりも増えている仕事量。
未知の現象、つわり。

思わず頭を抱えた。
上司に報告するのが、末恐ろしい。


暇さえあればこんなことを検索していた。

不穏なサジェストが盛り沢山。

報告のタイミングは、どうやら早すぎも良くないらしい。時期を見誤るとら非常識だと騒がれている。

安定期までは何が起こるか分からないため。
周りに気を遣わせないため。

しかし...
体調不良が出てきた場合、隠し通せるのか。
周りに迷惑をかけてしまうのでは。
後任の手配を早く始めてもらわないと産休に入れないのでは。
万が一、報告した後に流産してしまったら.....

報告のタイミング、一体いつが正解なの!?

脳内会議を繰り返し、ずっとモヤモヤしていた。
検索を繰り返しても、最適解は分からない。

結局、人それぞれだから。
「一般的にはこうだから」「誰かがこうしていたから」は通用しない。
自分の体調、仕事の環境と相談するしかない。

申し訳なさと、不安に押しつぶされそうな状況で、結局6〜7週目(妊娠初期)の頃に直属の上司に報告した。

上司は祝福してくれて、今後のことはチームで考えようと言ってくれた。

「すごく嬉しい報告を、申し訳なさそうに言わせてしまう会社の体制でごめんね。悩ませてしまって申し訳ない」
とも声をかけてくれた。

会社という組織での妊娠とは、「迷惑をかけること」という意識にとらわれすぎていて、忘れていたことがある。
子供が出来たこと=おめでとうと声をかけてもらえることなのだと、改めて実感した。

そうか、これは嬉しいことなのか。喜んでいいんだ。ほんの少し、肩の荷が下りたような気がした。

早期報告して良かったこと

妊娠初期のうちに上司とごく一部のチームメンバーに報告させてもらい、今後に向けての準備が始まることになった。

早期報告して良かったこと。

1.つわり×繁忙期を乗り切るための業務調整
2.後任の人員手配
3.産休までのスケジュール調整
4.余裕を持った引き継ぎ準備

特に1の業務調整が有り難かった。
妊娠初期から22週目あたりまでつわり症状があったためすぐにリモートワークに切り替え。
吐き気、めまいがする状態での通勤は地獄だったので、それが無いだけで体力温存が可能に!
後になってから、上長・社長からは「社内体制を整えるため早めに報告してもらえて助かった」と言われた。

結論、早すぎる報告をして良かった。


周りのメンバーにも沢山サポートをしてもらい、本当に感謝しきれない。
いつか仕事に復帰出来たとき、誰かが産休に入ることがあれば同じようにサポートしてお返ししたい。

私は仕事の環境に恵まれ、妊娠の経過も順調で、たまたま運が良かったのだと思う。
会社への報告について沢山悩んだけれど、早期報告して悪かったことは特に思い当たらない。

マタニティマークについて

余談。
安定期に入ってから社内全体へ報告したのだけれど、その時に気になったのが妊娠報告を不快に思う人がいたらどうしよう、ということ。

不妊治療をしている人や、婦人科系の病気を抱えている人がいるかもしれない。
報告を聞いて、辛い思いをする人がいるかもしれないと思うと、マタニティマークをつけて出社することが憚られた。

街中でも、マタニティマークをつけることが怖かった。

マタニティマークをつけていることで
自慢、席を譲ってアピールだと解釈され、嫌がらせをうけるケースもあるらしい。

幸い、私はそんな目に遭うことは無かったが、
様々な立場の人がいて、色んなものの見方があることを忘れないでおこうと思った。
(自分が妊娠するまで知らなかったので)

お腹が目立ちはじめ、マタニティマークを付けるようになった頃にはバスや電車で席を譲ってもらうことが増えた。

お腹が目立たない妊娠初期ほど体調が辛い場合があるし、大きいお腹でバスや電車に揺られるのはうっかり転倒しそうで本当に怖い。

見知らぬ人から親切にしてもらった分、
そして、妊娠中の辛さを理解した分、今後はマタニティマークを見かけたら躊躇なく声をかけようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?