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旅の話.16 カンガルー島③
リマーカブルロック
この島で一番、僕が行きたかった場所で、見たかった岩だ。そこは高まり過ぎた期待を、軽くその何倍も上まわる、すごい場所だった。
![カンガルー島 リマーカブル②](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88488927/picture_pc_7776d0f10633f84d2454b15e2d4d2679.jpg?width=1200)
![カンガルー島 リマーカブル③](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88488946/picture_pc_83c9f9e2365d6539ad93ba63435e270d.jpg?width=1200)
![カンガルー島 リマーカブル④](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88488973/picture_pc_a572f5096cad6136cff704dcd010c35c.jpg?width=1200)
長い長い年月をかけ、風と雨に削られてこうなった。見る距離や角度によって、様々な印象を受ける。人の手がいっさい加わっていないオブジェだ。自然の中に神が存在するならば、これは神の作品って事だ。
だいぶ日が傾いてきた。この下にある岩場の海岸は、荒々しく打ち付ける波のしぶきで霧がかかったように見えた。それは太陽の光で黄金に輝いて見える霧だった。幻想的な美しい風景だった。
もっと近くまで行って見たい。あの辺は濡れてないから、あの辺までなら行っても大丈夫だろうと目星を付けて、行こうとした直後、今までと比べものにならない大波が来て、あの辺どころかこの辺までが波をかぶった。
もし行っていたら、波にさらわれていた。死んでいたかもしれない。自然に対して畏敬の念を強く感じた出来事だった。
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