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【DX企業紹介16】麺也オールウェイズvol.2

人口減少、高齢化、気候変動、パンデミック、AIの台頭など人々を取り巻く環境が大きくかつ急激に変化する現代において、どの企業もDX(デジタル・トランスフォーメーション)は喫緊の課題となっています。
そんな中長崎県では、2021年度から「サービス産業経営体質強化事業」を実施しています。これはDXに挑戦する県内企業に外部専門家を派遣して伴走支援する事業で、事業2年目となる今年度は株式会社日本総合研究所の協力の元、県内企業14社のDXを推進しています。
2023年3月23日には代表企業に登壇いただき、2年間にわたるDX挑戦の成果を長崎県DXフォーラム(zoom)の中で発表することとなりました。

▼▽▼長崎県DXフォーラム応募フォームはこちら▼▽▼

フォーラム開催までに、昨年度に引き続き各企業がどのような「DXへの挑戦」をしているかご紹介していきます!


企業紹介16社目は、長崎県を代表するラーメン屋さん株式会社麺也オールウェイズです。

新店舗、時津店の出店と新たな課題

麺也オールウェイズは昨年2月にデジタルを活用した新店舗を時津に出店し、現在でもたくさんのお客さんで盛況です。
一方で、新たな課題として顕在化したのが店舗同士の商圏の"重なり"です。飲食店などの商圏ビジネスではよくみられることなのですが、麺也オールウェイズ時津店の付近の長与店では、時津店のオープンに際してお客さんが時津店に移ってしまい、売上が落ちてしまいました。
そのため、今年度は長与店の売上回復を目指し、現状の店舗設計から集客などを再度見直す活動を始めました。

昨年オープンした時津店

長与店を救え!

長与店は国道207号線、長与川との交差点付近で営業する店舗です。長与店は昨年対比で売上が明らかに落ちてしまっており、商圏を調べてみると、おそらく時津店のオープンによる影響が大きいのではないかと仮説づけられました。
そのため、長与という立地で売上を最大化するために、①認知・集客の拡大②お客さんが入りやすい店舗づくりの2点を取り組みました。
①認知・集客では、商圏内の住人が65歳以上の方が多かったことも踏まえ、あえてデジタルを用いたマーケティングではなく、チラシ配布という手段を取りました。チラシにはクーポン券を付与し、時津店にお客さんがどの程度流れてしまっているのかも可視化できるように工夫しました。結果、チラシを配布した10月の売上が伸び、配布コストと比較しても十分に元が取れる施策であったことが検証できました。
②お客さんが入りやすい店舗づくりでは、駐車場の整備など、少し目立たない立地にある長与店に入りやすいように様々な点を工夫・改善しました。

長与駅周辺に配布したチラシ

デジタルを適才適所に配置する

「DXといえばデジタルの活用だ!」という考えから、様々なことをすべてデジタル化して実施する企業もありますが、時にはお客さんが使いづらいようなサービスとなってしまうようなこともあります。
そのため、デジタルをお客さんや社内の状況などの環境に合わせ使用することが重要です。麺也オールウェイズでは、店舗の売上などの数値管理にデジタルを活用している一方で、今回の長与店の集客ではお客さんの年齢層に合わせてあえてチラシというアナログなものを活用しています。
これからDXを検討されている企業さんも麺也オールウェイズさんのように、デジタルの適切な使いどころを見極め、効果の高そうなところから実施していくことをおすすめします。
今後、麺也オールウェイズでは、"長崎といえば"のラーメン屋を目指し、新店舗の開店や新たなマーケティングを検討しています。
みなさんも今後もし近くに立ち寄ることがあれば、長崎を代表するラーメンを、ぜひ食べていってくださいね!

麺也オールウェイズメニュー「らーめん」

長崎県DXフォーラム(zoom)開催!

日時:2023年3月23日(木)18:30~19:30
参加費:無料
参加方法:オンライン(zoom)
登壇者:長崎県内のDX推進事業者3社程度
ご参加対象者:DXに興味がある方、
中小企業のデジタル活用に興味がある方、
長崎の未来を盛り上げていきたい方

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文責:株式会社日本総合研究所 藤澤元太郎


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