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脱・自己規制。トランジションのために「やらないこと」をやってみた

本noteは、トランジションコミュニティ「グリーンズジョブ」のアドベントカレンダー企画「わたしのトランジション」のエントリーnoteです。 他の方のnoteもぜひご覧ください!


行きつけの美容室で一年を振り返る

 
年末の某日。
ちょうど丸1年通っている下北沢の美容室でも、今年はどんな年だったかという話題になった。美容師さんと一通り2022年の振り返りを終えてあれこれ話すうちに感情の話に。

今年の初めに読んだ本

「最近、怒るようなことってほとんどないんですよね」
「ないですねぇ。」
「悲しいだけで終わっちゃうんですよね」
「怒りは二次的な感情ですもんね。でも怒りとか悲しさに蓋をしていると、感情全体が鈍くなって喜びもわからなくなっていきますよね」

と言いながら、唐突に思い出す出来事があって声をあげてしまった。

自己規制を解くと決めた昨年


2021年のおわりに仕事で沖縄のうるま市を訪れる機会があった。
ワーケーションを兼ねて地域のプレイヤーに会いに行くという取材企画だ。

グリーンズのコアメンバーとうるまのビーチで。個人のトランジションにもフォーカスしたワーケーション企画。圧倒的な自然と人のあたたかさに触れる、豊かな学びの1日。グリーンズの「共創ワーケーション@沖縄県うるま市」体験記(前編)

そこでの滞在中、以前セラピストだった方にからだに触れられたときに「自己規制しているでしょ」と見事に言い当てられたのだ。
普段から自己のコントロールを失わないように心がけていたので、かなり驚いた。話を聞くと、身体の具合によって相手の心の状態までなんとなく分かるらしい。
「自己規制している」という自覚はなかったけれど、言われてみれば自由なようで、振る舞いには強力な規制をかけて生きていたのだった。

その気付きと、沖縄で過ごした数日間で出会った人達の自然体な言葉やうつくしい自然の営みを感じた結果、思考より感情を優先して、もう少し自己規制や自分に与えた思い込みをほどいていこうと決めたのが昨年末。

これまでコントロールできない状態が無理で信じていなかった自分の感情も大事にしていくこと。今なら感情に振り回されず、素の自分で過ごすことも、気持ちを見つめてその奥の願いを掬い取ることも、それを人に伝えることも、ちょっとだけうまくなっているはず。

そして、内面と外見に生じていたギャップを埋めるために髪をショートにばっさり切った。そのために通い始めたのが冒頭の美容室である。
 

ニュートラルゾーンを抜けるため「やらないことをやってみる」2022年


2022年は、一言で言うと「やらないことをやる1年」になった。
仕事の方はフリーランス3年目、暮らしも関東に軸足を戻して半年が経った。

ブリッジズのトランジション理論でいえば、去年は”終焉”。
今年は“中立圏”と”開始”の狭間に位置付けられると思う。
いい意味で安定してきたところにこれでいいのかという疑問を感じて、自分の考えだけでは到達できない変化を求めていた。

そのため今年は「自分がやらなさそうなことをやってみる」をテーマにした。
 
とくにやっていたのは

  • 思考を叩き直す

  • メンターをつくる

  • 家をつくる

の3つ。 
自らの思考を叩き直すのに、毎日たくさんの人の言葉を浴び、できる限り人に会った。
これまではだれかに定期的に相談することもなかったが、メンターをつくることで報告が習慣化し、物事を進めやすくなった。
解像度の高い人から客観的なフィードバックをもらうことで、考えをはやくまとめて次の行動に移すスピードをあげられるようにもなった。

家をつくるのは以前からやりたかったことだが、一人で移住したり家を借りるという選択肢はこれまでなかったので、新たに家を借りたのも思い込みの殻を破るために、とてもいい経験になった。(当初の想定とはかなり変わってしまったので、それはそれで新たな悩みの種にもなっているけれど)

遊牧民は定住の夢を見る

自分の思考のその先へ

頭打ちを感じたら、これまでの自分の在り方を変えるのが手っ取り早い。
けれど自分で思いつけることには限界もある。
だから上記の取り組みのために人からアドバイスをもらったり、言われたことを素直にやってみたり、人の助けを借りながら苦手なことに向き合ったりしてきた。

やらなさそうなことを一つ始めるとどんどん他のやらないことが出てきて都合がいい。本当にやりたいのは、自分の考えではたどり着けないことや、これまで避けていたことを試してみることなのだ。
その先にニュートラルゾーンを抜ける手応えのようなものがあるはずだ。
少なくとも私はこの一年で、またひとつ自分の殻を破れたように感じている。

今日でまた一つ歳を取る。
外側から見れば大きな変化はなかったが、この一年の経験はきっとこのあとの自分自身の糧になってくれるだろう。
さて、次の一年はどんな年にしよう。






 


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