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Tiger Global Managementの足元のファンドパフォーマンスについて(2)

(本記事は以下の記事の続報です)

2021年に340件以上の投資を行いユニコーンステータスとなった未上場スタートアップのほぼ全てを投資対象として「安くて、速くて、好条件のカネ」(「ベンチャー・キャピタリスト」のTiger Globalに関する記述より)多額のマネーを投下してきたTiger Globalが2021年10月に立ち上げた15号ファンドにおけるファンドの評価額が、2022年12月末時点で前年対比20%減少したこと、及び主要投資先のパフォーマンスがInformationの記事の中に記載されていた。

その後、2023年9月末にはさらに評価額を切り下げたとの記事がBloombergで見つけた。

評価額を切り下げた主なポートフォリオ企業は以下の通り。

  • OpenSea(NFTマーケットプレイス):評価額を94%切り下げ。

  • Bored Ape Yacht Club (NFTアート収集):評価額を69%切り下げ。

  • DuckDuckGo(検索エンジン):評価額を72%切り下げ。

  • Superhuman(メール配信):評価額を45%切り下げ。

足元、テック系スタートアップのうち特にNFTは冬の時代が続いている印象。Tigerは足元のポートフォリオ企業の状況にあわせて評価額を適時見直しをしている分良心的だが、アーリーステージに投資を行うベンチャーキャピタルなどでは評価額見直しを行わず、「前回調達ラウンドにおける評価額」をそのまま援用し、2022年以降の株式相場の変調を加味していないファンドもあると聞く。評価額を見直しているか・見直していないのか、またその理由は何か、についてはLP投資家としてきちんとGPに確認しておきたいところ。

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