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実際に起業してから気付く3つのこと

「小さい」商売を始めてみたいという人のために、ちょっとしたメモをしておくよ。

なぜ「小さい」かというと、ある程度の規模で立ち上げる人は、資金集めの段階で、十分気付くはずだから。

本当は、サラリーマンだって気付いておくべき事なんだけど、僕が会社勤めをしているころはわかっていなかった。正確に言うと、理屈はわかっていたけど、会社に甘えていたんだな。

1,経費ってすごい

例えば、車でお客さんのところに営業にいったりして、その日はとくに売る予定もなく帰って来たりする。いわゆる、挨拶回りみたいなもの。

これ、サラリーマン時代は、けっこうお気軽にやっていた。
冷静に考えたら、往復のガソリン代、駐車場代、場合によっては高速代、そしてなにより自分の人件費。

車の維持、整備の費用もかかる。都会なら電車で回るという事もあると思うけど、交通費はバカにできない金額になっていく。

営業を例に挙げたけど1日使うと、あっという間に何万もかかる。

パソコンでプレゼン資料を作るでしょ。そのパソコン、誰が買ってくれたのか。もちろん、使っているソフトの代金も。プリンターや紙だって。作業をしている事務所だって家賃がかかっている。光熱費もそう。

経費ってそういうもので、売上から経費を引いたものが経常利益となる。

営業マン時代は、売上から、その商品コストを引いた金額(いわゆる粗利)を見て、なんとか間に合っているような気になっていたけど、冷静に考えたら、完全に赤字である。

中でも人件費というのは、わかっているつもりで、わかりづらい。

2,とくに人件費はやばい

脱サラ組みにあるあるなのが、「社長」と呼ばれることに憧れて、すぐに人を使おうとすること。

これは、必ずしも悪いことじゃなくて、自分1人でやると、ほとんど場合、最低時給も稼げない。ある程度、ビジネスモデルに自信がある場合は、最初から人を使うというのも作戦の一つだろう。

1人で始めて軌道に乗ったとき、一人目の従業員を雇って急に傾く人は多い。または、計算上それがわかると、ビジネスをスケールアップするというのは難しい。

自分1人だったら「割に合わない」というだけでそれ以上のリスクはないが、従業員を入れた場合、早急に売上の予定がないと、一瞬でとんでもない赤字が膨らんでしまうことになる。

たとえば1日8時間、スタッフが3人必要な店舗だとする。仮に時給が1000円だとすると、毎日24000円かかる。定休日が週1で、一ヶ月の営業日数が25日だとすると、60万円。

この費用の範囲で、経営者が求めるような動きをしてもらえる様に教育もしなければいけない。

あらゆる経費の中で、人間が一番高いということは、当たり前だけど、改めて抑えておく必要がある。

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3,自分の時間の値段

人件費といえば、もう一つ忘れてはいけないのが、自分の時間の値段だ。

これって初めのうちは、ほんと忘れがち。

特に「クリエイター」と呼ばれる人たちにとって、自分の作品を始めて買って貰うなんていうのは、とても嬉しいイベント。苦労が報われるというのは、まったくその通り。

売れたら嬉しいし、売れなかったら悔しいし戸惑う。だから、労力の計算をせずに、「売れそうな値段」を漠然とつけてしまう。

もっとタチが悪いのは、素人出店の場合だね。

食うために売ってるわけじゃないみたいな人が、労力に見合わない「材料代+気持ち」くらいの値段を付けて売ってしまう場合がある。

それによって、プロ出店をしている人の相場まで大きく崩れる。

商品、作品の品質がどっちもどっちというレベルなら、プロの方が悪い。ただし、実際の現場では、お客さんがそこまで判断できない事の方が多いのだ。

見た目に似たようなものが半額で売っていれば、そちらに流れるし、業界では安かろう悪かろうが流通することになる。

「趣味販売」と「起業」と違うのは、つまるところ、自分の時間の値段の付け方にあると思うのだ。

従業員に払う給料は強制的に出て行くけど、自分の取り分はとれているのか。個人事業主だと、とくにそのあたりが曖昧なので、時々、冷静に自分の時給をチェックしてみることをおすすめする。

改めて計算してみたら時給200円なんてのは、わりとあることだと思う。

僕もそうだったし、今だって、そういう月もある。

まとめ

一応、商売を始めてみようというくらいの人なら、見えない経費、人件費、特に自分の時間の値段って、理屈ではわかっているのだけど、意外と計算できていないことが多いのだ。

そのくせ、売上ばかり気にして「取らぬ狸の皮算用」をするのは、とくに最初の頃は楽しい。

楽しいってことは重要で、始めから利益ばかり気にしていると回らない部分もあるのだけど、なるべく短い期間で、経費倒れにならないような設計をすることは、重要である。

営業の人がやりがちな安直なミスで、「会社でこんなに売ってるんだから、独立したらけっこう儲かる」って考えちゃうパターン。

よく言われるのが、今貰ってる給料と同じ生活したかったら、独立したら3倍売らなきゃダメってこと。全部の経費、税金や社会保険だって自分で払っていかなくちゃいけない。

そうは言っても、ビビってばかりでは始まらない。
こういうことは、実際に多少痛い目も体験しながら、早い段階で覚えていくと良いよね。

まずは、行動。
そして、楽しく続けられること。

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