300人
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東京都利島村。東京都にある11の離島のうちのひとつ。村と聞くと地続きな感じもするけれど、島である。
人口は約300人。1985年からほぼ、変わらない。島にはわかりやすいスーパーやホテルはない。20万本の椿の栽培を中心とした椿の島。
よく椿というと長崎の五島列島や新潟の佐渡島、伊豆大島の名前が有名だけれど、実際の生産量日本一は、この島。
この島の家には表札がない。村役場のアパートのポストなど、転勤や移動があるところに郵便局員がテプラで貼り付けているところ以外、ない。
300人の島に住んだことがないのでわからないけれど、村役場の荻野さん曰く、村民はすべての村民をもちろん顔見知りだから畑を見ただけで、車を見ただけで、子供を見ただけで、誰のものか、子供かがわかるという。
島暮らしに憧れを抱き、ここにやってくる人の中には、そんな300人が作り出すプライバシーのやや欠けているところが合わなくて2週間で離島した人もいたと言う。ここにはここの、300人しかいないことによる現実的な生態系があるようで、JA利島の加藤さんも「離島暮らしを過度に薦めたりはしません」と。
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