見出し画像

【2021.10】継続2年目・未来の助産師さんに「取り組む産後ケア」〜天使大学大学院で講義

札幌の天使大学大学院2年生のみなさんを対象に、講義「産後女性の心身の変化〜『取り組む』産後ケアの現場から〜」を担当させていただきました。昨年に続いて、2年目の講義。




昨年の講義を振り返り、どうしたらより、産後女性の体感や感情をイメージしやすくなるかな?と考え、今回は産後ケア教室のエクササイズと対話にじっくり取り組んでいただいた。すると、実感や想像力を伴ったご感想をその場で聞くことができて、とてもよかった…!


「普段の産後ケア教室では、この倍ぐらいエクササイズしますよ」に、「え〜!」と驚く学生のみなさん。ね、ビックリでしょ?産後女性たち、真剣ですから!


また、対話も産後ケア教室と同様に、「人生・仕事・パートナーシップ」のテーマから1つ選び、ペアで交互に話し、聞き合いました。全体シェアリングでの気づきも、相手へのメッセージの濃密さも、ここは産後ケア教室か?と見紛うほど、何も変わりありませんでした。
運動と対話は、やはりどの年代・属性の人にとっても、自分に向き合い、感じ、表現する、何より効果的なアクションなのだと。

「私自身はまだ出産も子育ての経験もない。でも、もし自分が産後だと想像したら、赤ちゃんにばかり目が向く時期に、『自分自身のこと』を語れる機会は、とても貴重なのでは…とおもう」

という学生のかたのご感想に、さすが、未来の助産師さんの想像力・寄り添う力感じました。

また、産後を起点とした社会問題のデータで紹介した「産後うつ」と「虐待」の数字は、かなりの衝撃だったそう。

みなさん、驚きの表情とともに、それに対するおもいを言葉にしながら、事の重大さを受け止めようとされている姿が印象的でした。

妊娠・出産・産後を一番身近で支援する助産師さんが、「お母さん」としてだけではない、「母になった大人の女性」として心身の変化や苦悩・葛藤を抱えていることを知る。

それはきっと、その支援そのものや言葉がけ一つにだって影響するはず。

でも、当の産後女性は赤ちゃんをケアする責任感や、「みんながんばってる・出来ているんだから、私だって…」のプレッシャーで、疲れたとかしんどいとか、弱音を吐きづらい。

そこで、当事者と支援者としての立場から、その声を代弁していくのも、マドレボニータで産後ケアを伝え広める私の役割なのだと、あらためて感じました。

学生のみなさんには、産後のセルフケアオンライン教室にも体験実習に参加いただきます。オンラインで画面越しだけどご一緒する産後女性とその赤ちゃんの動きや言葉にどんなことを感じて、気づいて、考察してくださるだろう。今から楽しみです