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王位皇位の世襲方法分類 分類比較論が重要

裸の王様に裸と言えるのが知です。
ピタゴラスが定理を発見する前から三平方の原理は普遍で存在していました。
天皇・皇位継承・皇室典範も同様です。
真理・原理を知ること・理解することが重要であり、それが分かれば王様にも否と言えます。
「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」という和気清麻呂の例にも通じます。
天皇・皇位継承における真理・原理を知るには、誰がどのような論理で天皇になるのか・ならないのか、その世襲方法の意味を理解することが重要となります。
王位皇位の世襲方法は2種類に大別されます。
この分類比較論の欠如が、今の天皇・皇位継承議論の最大の欠陥・歪みです。

男系か女系か、男系継承/女系継承という論争・枠組みは的外れです。
そもそも現行の枠組みは男系継承、男系で繋がれば良いという継承方法・法制にはなっていません。
男系でも女子は即位対象外(結婚降嫁・皇族身分すら離れる)。
男系でも養子は禁止(徳仁天皇が悠仁親王を養子にすることも禁止)。
男系派はほとんどが先の有識者会議の報告書案・養子是認であり、皇室典範で明確に規定されている養子禁止の意味を解さず説明も出来ない有様です。現行の基本的な枠組みを崩す立場であって本来的な保守・伝統派とは言えません。
これはいわゆる学問の場(学位・博士号等の意味)の問題に限らず官僚の劣化にも繋がっていて、完全に時代の知の問題となります。
本来、実際に運用されている現行法制の枠組みの意味を"それらしく"説明するが官僚の役割であり、それを卒なく上手く出来るのが実務能力、官僚らしさでした。今はこの面が非常に弱くなっています。
女系派にしても、男女差別以前に根本的な「人間差別」(男が生まれても女が生まれてもあなたの生む子は最初から対象外)への考慮が欠如しています。

逆に、王位皇位の世襲分類が分かれば現行の枠組みがいかに和的であるか、人間差別とは異なる「君民共治」(天皇・皇族・宮家は数世代毎に入れ替わる制度設計)が理解出来ます。「日本国民の総意」をなぞること、再共有することが可能となります。
この論は知的に論理的に天皇・皇位継承を論ずる上、現行法制の枠組みを理解・説明する上で必要不可欠な視座となりますので、私の渾身の記事・論点提示として投稿をします。

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