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住む地域による大学進学率の違いについて

大学進学率は年々上昇してきているものの、地域(都道府県)によってその状況は大きく異なっている。例えば、2019年5月のデータを基にみてみる。都道府県別にみて最も大学進学率が高いのは京都府で65.9%、一方で進学率が一番低かったのは沖縄県で39.6%だった。この間に26%以上もの開きがある。

大学進学率上位の地域と下位の地域

今回は簡単にその要因を探るため、進学率が高い5都府県と、進学率が低い5県について、進学率、大学数、学生数、人口に占める学生数をまとめてみた。

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この結果をみると、やはり身近な地域にどれだけ大学があり、学生に選択肢があるかというのが、大学進学率に大きく影響しているといえそうだ。図のように人口に占める学生数が最も多いのは京都府で、人口の7%にあたる数の学生が京都府内の大学に通っている。大学数も多い。

一方で、最下位となった沖縄県は島なので、沖縄県内に住んでいては近隣県に通うということも難しい。若年者の割合も多い沖縄県の特性を考えると、人口に占める学生数が1.4%、8校というのは、やはり選択肢が少ないと言えるのではないだろうか。

地方から他県や都市部の大学に進学するには、経済的負担も大きい。奨学金制度の充実が進められているといえ、地方からの大学進学のハードルは高いという現実がうかがえる。

データは東洋経済新報社・「都市データパック2020年版」より取得、作成した。


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