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【レシピ】肉団子と卵白とリコッタで作るシチリアのスッシェッドゥ

ひもとけば、9世紀にシチリアを占領したアラブ人たちの料理だとか。

なぜ興味を惹かれたかというと、イタリア郷土料理にしては、手がかかりすぎているから。だって、肉団子を揚げて、ブロードで煮て、そこに卵黄とリコッタを作り、泡立てた卵白と混ぜて、肉団子に被せてオーブンに入れるんですから。

スッシェッドゥという名前は、soffiare (=息を吹きかける)から出たsoffiello (=スフレ)という意味。

これはかなり高度な料理ですが、もっと単純な形としてパレルモの近くには四角く切った茹で肉に、ブロードと溶き卵を合わせたものを入れた、つまりかき卵汁を合わせた形があるとか。
今回ご紹介するのはメッシーナの料理。

しかし泡立てた卵を合わせるためには、泡立器が必要です。実は持っているんですよ私。写真がそれ。でも使ったことはありません。

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もう一つ、ルネサンス期のバチカン厨房のイラストの中に、ホイップクリームを作っているものがあります。中央の料理人の手にあるのは、確かに泡立器。

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イタリア料理は知れば知るほど、奥深さが分かります。


スシェッドゥ
Susceddu
スシェッドゥ

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