世界を変えた100のシンボル コリン・ソルター
マークの意匠よりも、歴史背景を紹介してくれている本です。
おもしろいのは、長く歴史を生き延びてきたマークは、その時代ごとに主を変えて使われ続けている事です。
アイデンティティのために新たにデザインされたものよりも、元々あったものを選んで使いまわしている事が多く、そのマークが備えている意味を利用したくて時には民族や宗教も超えてシンボルマークとして採用されています。
現代のロゴデザインでは意匠は混同を避けるための大事な要素ですが、昨今のロゴマークのような「オリジナリティの追求」という側面は、実は後付けであることがわかります。
歴史から学ぶとしたら、「意味を大事にしたデザインを心がければ、そのマークは長く価値を持つ」ということかもしれません。