重さと幸せと夜の長さと。

夜は長い。

隣で1日の疲れを全て投げ出すように大の字で深く眠るパートナーを見ながら思う。

遺伝子検査レベルで夜型と診断された私にとって、ベッドイン10秒で眠りに落ちる夜の彼は、羨ましくもあり少し寂しい存在でもある。

そんな彼と私が一緒に生きて行くには、実はちょいとばかし一般的なカップルより難所が多い。詳しくは言えないけど、Happyな暮らしを手に入れるには入念な準備が必要なのだ。

だから1人暇を持て余した夜は、その難所たちをかい潜るための偵察や下調べ、計画、情報収集に時間を費やすことにしている。

ちなみに今日は「姓の変え方」を調べてみた。

今の状況ならもしかしたら変えられるかもしれないと分かって「どんな姓にしようかな？」とほんの少し心が躍る。

まぁ本当は、そんなことしないで済むなら一番だけど、そういう事を経験できるのはなかなか面白いから悪くない。

しばらく調べて疲れてくると「こんにゃろ、私ばっかり調べさせよって」という気持ちになってくる。そういう時は、深く眠る彼の腕やお腹に私の重みをかけてみるとする。

するとすぐに「フーッ」と漏れる息が聴こえてくるから、「重いだろ〜」とちょっとスッキリできるのだ。

そのままくっついて寝てしまうこともあるし、離れて情報収集の再開やこうやって書いてる時もある。どちらにせよ、私にとっては充実した時間。

それに幸せの可能性が一歩広がった事を嬉しく思う。

暇になりがちな夜だけど、今日は私と彼の未来につながる時間になったので幸せだ。

まだまだ夜は長い。

早く朝になって、私の眠りが深くなったころ、腕やお腹に頭の重さをかけておいで。

おはよう。おやすみ。